2026年08月08日12時02分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】日本原燃は巨大なリスクの六ヶ所再処理工場をあきらめ、「核燃料サイクル」を中止すべき(上)    山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 日本原燃(原燃)が青森県六ヶ所村の使用済核燃料再処理工場の完成(しゅん工)目標を2026年度内とする中で、極めて深刻で不当な事態が進行しています。原発から出た使用済核燃料からプルトニウムなどを取り出すこの工場は、着工から30年以上が経過し、竣工延期は実に27回に及びます。 
 
 この迷走の最大の原因は、工場内で発生する最も危険な液体廃棄物を固める「ガラス固化」技術が今なお確立できていないことにあります。しかし今、国と原子力規制委員会(規制委)、そして事業者の原燃は、この課題が解決できないまま「見かけ上の完成」を偽装して竣工させようとしています。 
 
 規制機関が自らが手抜き審査を容認する構造的暴挙について、具体的な事実と根拠をもとに分かりやすく解説します。 
 
1.ガラス固化を審査から外す「手抜き合格」のカラクリ 
 
 さらに驚くべきは、その検査方法です。原燃は完成前の検査において、放射性物質も熱も出ない「模擬廃液」だけを使って漏れがないかを確かめ、合格させようとしています。 
 なぜ原燃が本物の廃液を使いたがらないのか。それは、過去に本物の廃液を使った試験(アクティブ試験)でトラブルを連発させてきた歴史があるからです。 
 
・2007〜2008年 本物の廃液に含まれる特殊な金属(白金族)が炉の底に沈んで固まり、ガラスが流れ出なくなって試験が何度も中止 
 
 
2.本物の廃液を使わない「テスト」は詐欺だ 
 
 さらに驚くべきは、その検査方法です。原燃は完成前の検査において、放射性物質も熱も出ない「模擬廃液」だけを使って漏れがないかを確かめ、合格させようとしています。 
 なぜ原燃が本物の廃液を使いたがらないのか。それは、過去に本物の廃液を使った試験(アクティブ試験)でトラブルを連発させてきた歴史があるからです。 
 
・2007〜2008年 本物の廃液に含まれる特殊な金属(白金族)が炉の底に沈んで固まり、ガラスが流れ出なくなって試験が何度も中止 
 
・2008年11月 固まったガラスを溶かそうと棒でかき混ぜた際、炉の内部にある耐火レンガ(約6kg)が割れて崩落。 
 
・2009年1月 建屋の配管から本物の高レベル廃液149リットルが漏洩。 
 
 これらの失敗はすべて、「本物の廃液」特有の性質や崩壊熱が原因で起きています。熱も出ず金属も沈まない「模擬廃液」でいくらテストしても、本物の廃液を入れた瞬間に同じトラブルが起きるのは火を見るより明らかです。本物のリスクから目を背けた検査など、単なる模擬験に過ぎません。 
 (以下、下に続く) 


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