2002年12月16日10時25分掲載  無料記事
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靖国神社の賛助組織、台湾支部設立は「暗礁に乗り上げた」

 【東京15日=佐々木敬一】2日付読売新聞に、靖国神社の賛助組織である靖国神社崇敬奉賛会(会員約9千4百名)が台湾に海外初の支部をつくるため、同会の松本聖吾課長らが29日に台湾入りし、台湾人戦没者遺族らに同会参加を呼びかけ、早ければ来年初めにも同奉賛会台湾支部を設立したい意向、小泉首相の靖国参拝に反対している中国政府を改めて強く刺激しそうだ、との報道があった。 
 
 その翌日には香港東方日報や中央日報も報じ、台湾の最大野党である国民党は反発している。 
 
 台湾入りした靖国神社崇敬奉賛会の松本聖吾課長は12日、台湾支部について、台湾国内で反発があったため、暗礁に乗り上げた。台湾国内で歓迎される形で支部を結成すべきなので、今後は控えると話した。 
 
 同氏によれば、靖国神社には旧日本軍の軍人、軍属として戦死した台湾人約2万8千人が合祀されている。現在台湾には日本語を母国語とする人が現在約150万人おり、その内、同神社設立を望む人は10分の1程度。友愛の会や南星会などの団体があり、ほとんどが75才〜80才の高齢者という。 
 
 同氏によれば、台湾入りは靖国神社側から持ちかけた話ではなく、ある日本人を仲介して台湾人戦没者の遺族達に招待されて行ったとのこと。台湾では約50名の遺族と以下の日程で会ったと同氏は説明した。 
 
11/30 11:00 友愛の会例会参加(国王大飯店) 
      14:00 鳥来 高砂義勇軍慰霊碑参拝 
 
12/1  11:00 南庄 獅頭山勧化堂参拝 
      15:00 台中 宝覚禅寺参拝 
 
12/3   8:00 東港の公共墓地で日本人戦没者慰霊 
      10:30 猫鼻頭 潮音寺参拝 
      12:40 猫鼻頭公園 
      13:45 龍安寺参拝 
      15:00 大鳳湾見学 
12/4  10:00 新竹の南天山済化宮参拝 


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