2005年05月12日21時18分掲載  無料記事
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ドバイ沖に300の人工島を造成中 原油価格の高騰が追い風

 【東京12日=齊藤力二朗】ミドル・イースト・オンラインは5月9日から3日間連続で、原油価格高騰の収益増にわくアラブ産油諸国、中でもドバイで進むペルシャ湾内での「人工島」造成プロジェクトなどを取り上げた観光特集を組んだ。 
 
 それによると、大小300にも上る人工島の造成が今、ドバイの沖合い4キロに設定された広さ63平方キロ(9キロx7キロ)の海域で進められている。ワールドと名付けられたこのプロジェクトを推進するのはナヒール社で、現場を視察したジェイムス・ウィルソン同社長は、「工事開始後2年以内に6割が完成する。連日、輸送船30隻が埋め立て用の海砂を運搬している。既に40島を売却した」と語り、プロジェクトの順調さを強調した。 
 
 同社長はさらに、「平均的な島の価格は2500万ドル(約26億2500万円)。建造物や施設を造るのは島の購入者で、用途は住居や商業施設など様々だ」とし、島と島の距離は100メートルもないとも語った。 
 
 一方、湾岸の島国バーレンは、年末に「2つの島(バーレンとは2つの島の意)」と名付けられたウォーター・フロント・プロジェクトを30億ドル(約3150億円)の予算で始動させる。バーレン島北東の海上に造る250万平方メートルの人工島に、マリーナや水上スポーツ施設、豪華ホテル、住宅、商店などが出来上がる計画だ。プロジェクトの第1段階は1年半後に完成する予定。 
 
 アラブ首長国連邦(UAE)の9割の産油量を誇るアブダビも負けてはいない。千夜一夜物語にでも出てきそうな長さが1.3キロにも及ぶ超豪華ホテル「首長国御殿」が海岸沿いに完成間近だ。ホテルには92の一般客宿泊用ウィングがあり、7首長専用の7つのウィングもある。 
 
 建設コストは明らかにされていないが、最低でも1泊2500ドル(約26万円)のホテルが出来るのも、最近の原油価格高騰のおかげといえる。 
 
 昨年のドバイ首長国への観光客数は540万人であったのに比べ、アブダビへの同数は80万人にとどまった。 


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