2005年06月28日18時17分掲載  無料記事
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天皇、韓国・朝鮮人戦没者慰霊碑にも立ち寄り(追加)

 戦没者慰霊のために米国自治領サイパン島を訪問中の天皇・皇后は28日、当初のスケジュールを変更し、韓国・朝鮮人戦没者の慰霊碑にも立ち寄った。サイパン在住の韓国人団体は、天皇が「韓国平和記念塔」も訪れるよう求めていたが、これまで返答はなかった。天皇は日程になかった沖縄の戦没者を慰霊する記念碑も立ち寄った。 
 
 韓国の中央日報によると、宮内庁幹部は「計画はあったが、いろいろな状況を考え、27日夜最終決定した」と述べ、「陛下の気持ちに基づき行われた」という。 
 
 ロイター、AP、AFPは見出しを取って、このニュースを報じている。BBCによると、写真撮影は許されなかったという。 
 
サイパン・トリビューン(電子版)によると、天皇が慰霊碑に立ち寄った時には、カメラマンはいなかった。ほとんどの記者たちは、バンザイ・クリフが天皇の最後に立ち寄るところと思い、既にメディア・センターのある第一ホテル・サイパン・ビーチに向かっていた。 
 
 天皇が韓国・朝鮮人慰霊碑に立ち寄ることを予期していたのは、東京新聞の増田恵美子記者。行程が予定より早く進み、天皇はバンザイ・クリフで予定より長く滞在するのではないかと思われたが、そうしなかったからだ。「すべて計画の一部だった」と増田記者は語っている。 
 
 サイパン韓国人協会は20日、サイパン駐在の日本の斉藤竹雄領事に会い、天皇は、第2次世界大戦中に日本の侵略で被害にあった韓国・朝鮮人やその他の国の人々に謝罪すべきだとして、天皇はバンザイ・クリフを訪れるだけでなく、韓国・朝鮮人犠牲者を追悼した記念碑を訪れるよう求めた。(ベリタ通信) 


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