2005年07月22日19時08分掲載  無料記事
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マラッカ海峡における海賊事件は減少

【シンガポール22日=和田等】国際海事局(IMB、本部ロンドン)によると、2005年上半期の海賊による襲撃事件(未遂も含む)の届け出件数は127件で、昨年同期の182件から30%減少した。IBMは、届け出件数が減った一方で、6月26日に国連世界食糧計画の支援食糧を乗せた貨物船が乗っ取られる事件ば起きたソマリア沖など、要注意地点の状況は悪化していると指摘している。 
 
 インドネシア領海での海賊の襲撃事件は昨年同期比で16%減となったが、依然警戒が必要としている。一方、昨年末に発生したスマトラ島沖地震と大津波の影響で今年初めの2カ月間、海賊事件の届け出が 途絶えたことから、マラッカ海峡およびインドネシア領海で発生した海賊襲撃事件は29%減少した。 
 
 海賊が船舶に乗り込んできた事例は世界で92件発生し、このうち6隻が乗っ取られた。人質にとられた船員の数は合計176人で、昨年同期比で27%増加し、実際に誘拐・拉致された船員数は12人だった。 
 
 いずれもマレーシア領海/マラッカ海峡で誘拐・拉致された。この中には、日本のタグボート「韋駄天」が襲われ、船長ら3人が拉致された事件も含まれている。 
 
 人質にとられた船員数が最も多かった海域はソマリア領海で、74人が人質にとられている。次いでナイジェリア領海とインドネシア領海/マラッカ海峡で人質に取られた船員の数が多く、それぞれ45人が人質になった 


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