2005年08月18日22時13分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200508182213134

米軍、イラクに4千床規模の大軍用病院を建設

 【東京18日=齊藤力二朗】フランスの諜報機関に強いコネがあることでも知られている高級誌カナール・アンシェネが最近、イラク駐留米軍の死傷者数は公表数の10倍だと報じたのをはじめ、次々と被害規模が暴露されている中、18日付のイスラム・メモは、米軍がイラクに大軍用病院を建設している、と伝えた。 
 
 同病院建設が事実であれば、抵抗勢力の攻撃の激しさとそれによりイラク駐留米軍が被っている損害の増大を明瞭に示すものといえる。イラク保健省の高官は匿名を条件にイスラム・メモの通信員に次のように語った。 
 
 「占領軍は2週間前からイラク占領以来イラクで最大の、恐らく中東でも最大規模の軍用病院の建設に取り掛かった。占領軍は首都バグダッド南西にある旧イラク軍管轄下のラシード宿営地を病院建設地とした。ベッド数は4000床以上で、大手術室や蘇生室、緊急処置室を備えている。設計や建築を担当する米国人専門家が病院建設のためイラクに来ている」 
 
 この高官はさらに、「多数の米傷病兵が現在、バグダッドの米軍管理地区であるグリーン・ゾーン内の複数の病院に収容されているが、それぞれの収容能力は数十床しかない。そのため占領当局は、連日、イラク抵抗勢力の攻撃で負傷する米兵を出来るだけ多く収容できる病院を建設することにした」と明かした。 
 
 イラクで負傷した米兵は国内で応急処置を受けた後、ドイツなど欧州各地の米軍病院に運ばれていたが、既に満員となっている。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。