2005年08月22日01時40分掲載  無料記事
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マレーシアとシンガポールの経済取引活発化

【クアラルンプール21日=和田等】マレーシアとシンガポールの経済取引が活発化している。マハティール政権末期には、シンガポールとの関係は冷却していたが、03年10月にアブドラ政権が発足し、変化が現われている。今後、資本やビジネス面での相互乗り入れがさらに進みそうだ。 
 
 両国の地元紙によれば、8月に入ってから、マレーシア企業や政府機関によるシンガポール企業に対する大規模な投資計画が相次いで発表された。 
 
 マレーシア財務省の投資機関カザナ・ナショナルと政府系通信会社テレコム・マレーシアが17日に、共同でシンガポール3番手の携帯電話事業者モバイルワンの株式の17.7%を2億6080万シンガポールドル(177億円相当)で取得すると発表した。 
 
 これに次いで、マレーシア9番手の銀行サザン・バンクが18日、シンガポールの保険・不動産会社アジア・ジェネラル・ホールディングスの株式100%を9億1800万Sドル(625億円相当)で取得する計画であることを明らかにした。 
 
 アジア・ジェネラルは、シンガポール最古の保険会社のひとつで、1948年に設立されたアジア・ライフ・アンド・アジア・インシュアランスの親会社。同社はシンガポールのほか、マレーシア、ブルネイ、中国で事業を展開している。 
 
 一方、今年初めにはシンガポール政府系のテマセク・ホールディングスが、アライアンス・バンクの株主であるマレーシアン・プランテーションズの株式を取得する計画を明らかにした。これによりテマセクは、マレーシアにおける銀行資産に初めて投資し、同国の地元銀行に資本参加することになった。 


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