2005年08月25日19時24分掲載  無料記事
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米軍がイラク西部の都市を封鎖、せん滅作戦を展開か

 【東京25日=齊藤力二朗】24日付のバスラ・ネットは、イラク駐留米軍がファッルージャ、カーイム、そしてラーワなどイラク西部のスンナ派多数地域の各都市を封鎖、せん滅させる方針のようだと伝えるとともに、同軍などの長期封鎖が続くラーワからの悲痛な報告を掲載した。バスラ・ネットによると、占領軍は冷酷で野蛮な犯罪行為を隠すために、報道管制を敷いている。 
 
 米軍とその傀儡(かいらい)軍であるイラク国家警備隊は、ラーワを既に50日間も包囲し続けている。その間、F16とF18のジェット戦闘機が昼夜を問わず、市内に猛烈な空爆を加えている。アパッチ・ヘリコプターはこの無差別爆撃の地獄から逃れて近郊の農業地帯に脱出した住民を追跡している。 
 
 米軍とイラク国家警備隊は、民間人の脱出を阻止するためにラーワに架かる橋の両側に鉄条網を張り巡らせ、封鎖を開始した。その後、ただ一つある病院を占拠した後、野蛮な爆撃を開始、現在まで軍用機と、戦車、重火器による猛攻が続いている。 
 
 その結果、数百軒の住宅や、アール・サーフークやシェイフ・ラジャブなどほとんどのモスクが破壊された。 国家警備隊員は、傭兵の通例通り、空き家になった住宅に押し入り、住民を見せしめにするために、中のものを盗み出すことに熱中している。 
 
 バスラ・ネットの別の報道によると、占領軍は町を見下ろせる墓地に陣取り、軍靴で墓を踏み荒らしている。飲料水は絶たれ、河川が生活を支える唯一の水源になっている。封鎖されているため市外の病院に行けず、呼吸困難な老人や妊婦らが死亡した。 


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