2005年09月02日08時27分掲載  無料記事
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住友金属鉱業がソロモン諸島の鉱山に関心

【クアラルンプール1日=和田等】南太平洋の島嶼国ソロモン諸島のバシル・マネレグア鉱山・エネルギー相は8月下旬、住友金属鉱業の代表とともにサンタ・イザベル島を視察した際、同社が同島のニッケルよびコバルト鉱山の開発に関心を示していることを明らかにした。同相によれば、同社代表はニッケルが埋蔵していると見られる場所の周辺の村で何回か公の会議を開催した。 
 
 同相はまた、今後数カ月の間にさらに何回かの会議が開催されると述べるとともに、住友金属鉱業が自分たちの土地を採掘することに同意を与えるかどうか、地元住民と話し合うよう首長たちに求めたと語った。オーストラリアの公共放送ABCが伝えた。 
 
 ソロモン諸島外国投資庁が昨年、住友金属鉱業に投資認可を付与したのを受け、同社は地元の採鉱許可を求めている。 
 
 ソロモン諸島では1990年代に各島の出身民族間の抗争が激化。汚職にまみれた政府や警察が統治能力を失っていたことから武装集団による襲撃事件や強盗、強姦などが頻発し、2000年代初めまで治安が極度に悪化した。 
 
 これを受け2003年にオーストラリアが主導する地域有志連合による平和維持軍が同諸島に派遣された。その結果、このところ治安が回復しつつある。住友金属鉱業が同諸島でのニッケル採鉱に関心を示しているのも治安が回復しつつあるという状況を反映した動きといえる。 


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