2005年09月18日03時22分掲載  無料記事
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インドネシアで石油の密輸が横行

【クアラルンプール18日=和田等】石油価格の高騰を受けインドネシアから国外への石油燃料の密輸が横行している。インドネシアでは、石油燃料に政府助成金が支出されているため、近隣諸国より価格が安く抑えられており、これが密輸横行の背景だ。シンガポールに近いバタム島などが主な密輸ポイントになっているという。 
 
 ジャカルタ・ポストによれば、東ティモールでは、ディーゼルやガソリンの価格がインドネシアの価格の5倍程度になっているため、密輸業者はインドネシアで安く仕入れた燃料を高く売れる東ティモールに横流しすることで「濡れ手に粟」の利益を得ることができる。 
 
 インドネシア国軍は「何年にもわたって密輸阻止対策を続けているが、東ティモール側の国境地帯を管理・警備する警察の国境警備隊の監視体制が脆弱なため、密輸を取り締まりきれないのが現状」と弁明する。 
 
 一方、インドネシア国軍や東ティモールの国境警備隊が密輸業者から賄賂をもらって密輸にお目こぼしを与えているとの説も根強い。こうした中で、インドネシア国軍筋の推定によれば、月に約2000リットル分のガソリンその他の燃料が東ティモールに密輸されている。 


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