2005年10月06日14時33分掲載  無料記事
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4半世紀ぶりにイラン女性のバイク運転許可か

 【東京6日=齊藤力二朗】イスラムの2大宗派の一つスンナ派の総本山を自負するサウジアラビアでは、女性の航空機操縦は可能だが、車の運転は禁じられている。一方、シーア派国家のイランでは女性のオートバイ運転が長年禁止されてきたが、それが解除され、運転が再び許可されたもよう。5日付のミドル・イースト・オンラインがイラン各紙の報道として伝えた。 
 
 4日付のイラン各紙は、4半世紀にわたり禁止されてきた後、イラン共和国の女性はオートバイにまたがり運転をすることが許可されるようになったもようだ、と伝えた。 
 
 日刊紙ホラサーンによると、イラン警察の道路交通問題責任者、モホセン・アンサーリー氏が「イスラム教の価値観を尊重する限り、女性がオートバイに乗ることは禁止されておらず、男性と同様に運転免許証を申請できる」と言明した。 
 
 オートバイに乗ることは、1979年のイスラム革命の際、体の線を隠すよう設計されたイスラムの服装規定を無効にするとして反対の声が上がり、禁止されてきた。 
 
 イランの女性は90年代初め以来、自動車の運転と自転車に乗ること、およびオートバイ後部座席での相乗りは許されている。 
 
 しかし、「オートバイ乗車許可」を伝えた今回の新聞報道が「虚報」となる可能性もある。実際、2002年に自動車教習場でオートバイの組立工場が提供した無料講習に数千人もの女性が押しかけたが、恐らく当局からの圧力を受けたためであろう、裁判所がまもなくこの講習実施の廃止を決定したことがあった。 
 
 イランは現在、年間百万台のオートバイを生産している。 


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