2005年11月24日12時16分掲載  無料記事
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米人がイラク人襲撃し、米軍が自爆攻撃を演出

【東京24日=齊藤力二朗】欧米主要メディアでは報じられることはないが、米英人がイラク人を装いテロ活動を行っていることはアラブの自由メディアではしばしば報じられる。10月31日付のバスラ・ネットがS・T・S医師の経験談として次の2例を取り上げていた。 
 
本日(10月31日)断食明けの食事を家族と共にするために、治療院を出ようとしていた夕方5時に、15年来の患者であるカルバラ在住のM・A・Lさんが息子2人を連れて飛び込んで来て、以下の話を語った。 
 
 バグダッド南方の未舗装の農道から公道に猛スピードで飛び出してきて停車したオペル車から、赤い覆面を被り、ディシュダーシャ(ローブ式のアラブ民族服)を着た3人の男が降りてきて、近くの車に向けて乱射し始めた。当時現場にあった車は、キア車とダットサン、それに我々が乗っていたスーパー・トヨタ車の3台だった。 
 
 発砲の際、2人の顔から覆面がほどけ落ちたため、3人は慌てて車に飛び乗ったが、それは紛れもなく白人のアメリカ人だった。イラク人やアラブ人なら誰でも出来るほどけた覆面の直し方さえ彼らは知らなかった。 
 
 この悲しく、(さもありなんと)予想できる話を聞いて、妻子と共にとるべきイフタール(断食明けの食事)のことなど吹き飛んでしまった。私は患者を診察し、彼の子供がこと細かに話す惨劇の模様に耳を傾けた。 
 
 それによると、キア車の運転手は即死、同乗者は腹部に重傷を受けた。ダットサンの運転手は肩と首に2発受けた。幸いにも、患者の父子は車のラジエーターに穴が開いただけで済み、無事だった。 
 
 病院は、ただ診察し治療を施すためだけの場所ではなく、患者たちのうっぷんや、不安を解消するための安息の場所でもある。また医者も、患者を診察することから多くのことを得る。実際、生の声ほど有益なものはない。 
 
 残念ながら、アメリカ人の残虐な行為を直接見た人物から、話を聞く機会はなかったのだが、友人の医者が目撃者の患者から得た情報の代表例を記す。 
 
 J・M・L氏は東門の方へ向かってハドラー地区を出ようとした時、米軍のヘリコプターが自分の上を旋回し、離れようとしないことに気が付いた。彼はマアムーンとヤルムークが分かれる辺りの通りで行き先を変えたが、ヘリコプターは彼の進むところをずっと旋回していた。 
 
 同氏は、ヌスール広場に着いたときにカーディシーヤ604番につながる小さな橋(事件はこの橋が閉鎖される前に起きた)を渡ろうと思ったが、クルド愛国同盟が以前占拠していたウィザラ−・ビルで停車した。誰かが爆発物を自分の車に積んだような気がしたので、ビルの警備員に車を検査するよう頼んだ。 
 
 検査を終えると警備員は、こぶしより小さなものを彼に差し出し、「これは車の鉄部分に磁石で張り付け、遠隔操作で爆発できる小型爆弾だ」と言った。 
 
 この米軍ヘリコプターは、どんな哀れなイラク人の集団を粉砕するために、このイラク人運転手が到着することを望んでいたのだろうか。 
 
 何人のこのような無実の運転手が、同胞であるイラク人を、冷酷にも殺りくしようとした自爆者だと見なされたことだろうか。 
 
 同胞の読者の皆様方へ。我々は何世紀もの間、自分たちの社会的関係を断ち切ろうとする行為に対して抵抗を続けてきた。占領軍が行うそのような行為を支援するのは、イスラエル支配を永久に保障させようとするシオニストたちである。我々に必要なのは、現在起こっていることに対して、我々に反感しか抱いていない内外のメディアを通してではなく、イラク人の側から深く考えることである。 


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