2005年12月02日04時15分掲載  無料記事
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国際海事局海賊報告センターに海上保安庁長官表彰

【クアラルンプール1日=和田等】在マレーシア日本大使館は11月下旬、クアラルンプールに拠点を置く国際海事局(IMB)海賊情報報告センター(ノエル・チョーン所長)に対する海上保安庁長官表彰の伝達式を同大使公邸で行なった。 
 
 海上保安庁は毎年9月12日の「水路記念日」に、海洋情報業務(海の調査や海洋情報の提供)に貢献した個人・団体に対して海上保安庁長官表彰を行っている。今年の記念日には個人1人と、IMB海賊情報センターを含む10団体が選ばれた。海外の個人・団体で同表彰を受けたのはIMB海賊情報センターが初めて。 
 
 IMB海賊情報センターは、2000年3月以降5年余りにわたって、海賊事件の発生状況に関する情報を自主的に海上保安庁へ提供、日本関係船舶の海上交通の安全に大いに貢献している功績が評価された。今年3月にマラッカ海峡で発生した韋駄天号の乗っ取り事件の際にも、初期情報の大部分は同センターから提供を受けた。 
 
 同センターは、国際商業会議所(本部パリ、ICC)の下部機関である国際海事局(本部ロンドン)が、1992年にクアラルンプールに開設した組織で、海賊関連情報を収集し政府関係機関や航行船舶などに提供している。昨年、同センターから海上保安庁に寄せられた情報の件数は239件だった。 
 
(メモ)水路記念日 1871年9月12日に明治政府の兵部省海軍部水路局(海上保安庁情報部の前身)が設置され、日本の海図作成が開始された日にちなんだ記念日。現在、海上保安庁情報部は、海図作成のほか、海洋の環境問題や地震などの災害への対応、大陸棚画定への対応、マリンレジャーの普及に応える情報提供など、海洋に関する様々な調査と情報提供を行なっている。 


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