2006年03月14日11時35分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200603141135322

ビジネスクラスだけの航空会社が定期便廃止:豪州

【アデレード14日=木村哲郎】ビジネスクラスのみで昨年11月に運航を始めたオーストラリアのオズ・ジェットは12日、唯一の定期路線、メルボルン−シドニーの定期便廃止を発表した。 
 
 イギリスでヨーロピアン航空の経営もしているメルボルン出身のポール・ストッダート会長は、「残念ながら何らかの理由により、予想していた数の乗客が集まらず、大手と競い合うことができなかった。メルボルンとシドニーの間を移動するビジネス客は大勢いるのだが、定期的にオズ・ジェットを使ってくれる顧客が集まらなかった」と失意を表明した。 
 
 エコノミークラスの正規料金でビジネスクラスに乗れることを売り物にしたオズ・ジェットだが、ビジネス客が減る南半球の夏期に就航を始めたこともあり、当初から経営戦略に疑問が投げかけられていた。 
 
 しかしストッダート会長は2月、東部のメルボルンやシドニーから5時間かかる西部のパースへの新たな定期便の就航を発表するなど強気の態度を崩さずにいた。だがある乗客によると、3人しか乗客がいないフライトもあったという。 
 
 なおオズ・ジェットは今後、VIPのためのチャーター運航に事業を転換する考えだ。購入済みの定期便のチケットは払い戻し、またはカンタス航空への振り分けが可能だという。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。