2006年04月07日10時03分掲載  無料記事
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根津教諭の「君が代」拒否

「先生、がんばって」「明日も来る?」 停職中の「出勤」に生徒たちから励ましの声

  今春の卒業式で「君が代」を拒否したため、東京都教育委員会から停職3ヶ月の懲戒処分を受けた根津公子教諭(鶴川二中)は、昨年の停職中と同じように「出勤」を開始した。前任校の立川二中前では、不起立の理由と処分の不当性を書いたプラカードを掲げた同教諭に、生徒や保護者たちがいろいろと話しかけてきた。その様子を支援者と教え子にあてに記した根津さんの報告を紹介する。(ベリタ通信) 
 
 
 河原井さん根津さんの「君が代」解雇をさせない会の皆様 
 東京ココロ裁判を支える会も皆さま 石川中裁判を支える会の皆さま 
 友人や教え子の皆さま 
 
  根津公子です。 
 
 今日は立川二中校門前に「出勤」しました。以下、その報告です。 
 3ヶ月の間、時々送らせていただきます。 
 
 8時少し前に正門前到着。地域のあいさつ隊の人は普段よりも多く5〜6人。1名はちょっと雰囲気が違う。最後の方で、市教委の職員(青木さん)だと判明。「市教委の人がなぜここに?」と尋ねると、「二中の校長の要請」でその理由は「騒動が起きる心配があるから」だと。もっと詳しく聞こうとしたら、遮られてしまった。真実は霧の中。 
 
 到着して、昨年と同じようにプラカードを組み立てているとすぐに校長が、次に副校長がやってきた。確認のためなのかな? 
 
 出勤途上の一人の保護者が自転車を走らせ、挨拶をされて行き過ぎた。でもすぐに戻ってこられて、プラカードを読まれ、立ち話をした。強制はおかしいと思われ、ずっと私のことを気にかけてくださっている方である。 
 
 生徒たちは、朝は大勢の大人たちの中をどういう表情をして通っていいものやらと、戸惑っていた節もあり、ぎこちなかったが、下校時は校門に私一人。1人で、あるいは集団であれこれ話しかけてきた。話しこんでいく生徒たちもかなりいた。卒業生も何人か来たので、話しになった。 
 
 卒業式で私が不起立をしたことは生徒はその時点で皆知っていた。さらにひどい処分になるだろうことも知っていた。ところが今日の始業式で「根津は転勤」との報告があったことから、処分と転勤の関係が理解できなかったようだ。今日の生徒たちからの声は、「がんばって」「先生って、筋が通っているよな。すげえ」「(処分が加重されるから)仕方ないから、立って歌わなければいいじゃん」。「(転勤について)飛ばされたよね」などなど。「明日も来る?」と聞いてくる生徒も多かった。 
 
 今日は道行く人は少なく、話をしたのは、一人60歳くらいの女性。立ち止まってプラカードを読み始めたので、しばし話になった。 
 
 いい1日でした。 


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