2006年05月15日08時48分掲載
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根津教諭の「君が代」拒否
「根津公子」って何者?何で「君が代」に反対するの? 高まる保護者と生徒たちの関心
根津公子教諭(鶴川二中)が、「君が代」拒否で東京都教育委員会から停職処分を受けてから1ヶ月半、処分期間の半分が過ぎた。同教諭は処分反対を訴える人々の署名や処分理由について都教委の見解を求めて続けているが、相変わらずのらりくらりの回答。一方、新旧の勤務校前への「出勤」に対する保護者や生徒たちの理解は静かに深まってきているようだ。「根津公子」って何者?何で「君が代」に反対するの? 周囲の反応への感想をつづった、最新の「出勤日記」が届いた。(ベリタ通信)
5月8日(月)都庁へ
今日で都庁での情宣活動も4回目。8時、何と今日は17人もの人が集まってくださった。マイクで話し呼びかけ、チラシを手渡す。いつもと同じスタイルなのだが、今日は用意したチラシが早くになくなった。こちらが大勢だったからなのか、毎週の行動で道行く人に認知されたからなのか。「これも石原都知事がやっているんですか?私たちもひどい目に遭わされています」と言って、受け取っていく方もいらした。
10時半からは教育情報課の課長とAさんと面会。�。卸遑横憩�から2ヶ月以上にわたって提出してきた署名がどう扱われてきたのか。処分発令前から提出してきた署名が、処分を決定する際にどのような扱いをされたのか、その経緯は。宛先人の教育長、教育委員長は署名を見ているのか �⊇菠�が適正とは、どういった経緯と理由からか ��今まで文書回答を求めたが、「回答は差し控える」というものばかり。回答とは 言えない回答について釈明してほしい。 �せ笋燭舛亮遡笋法�回答のできる担当所管課を同席させてほしい。 ということについて回答をもらうことになっていた。
しかし今回も、�ヾ愀犬垢詆�署に周知している ��地公法32,33,29号を根拠とした �2鹽�をしている �ざ軌蘊霾鷁櫃�窓口。これが回答だという。私たちの訊いたことへの回答ではないから、さらに質問をするが、「やり取りをする場ではない」と、課長は時々声を荒げてシャットアウトしようとする。それでも私たちは、所管課と会わせてほしい。「回答を差し控える」ではなく、回答をしてほしい。回答ができなければその理由をきちんと説明してほしい。なぜ累積加重処分なのか、その説明も次回必ず回答してほしい。教育情報課の仕事としてしっかり回答を引き出してきてくれるよう、要求した。私たちはどこまでも対話を要求しているのだと、念を押し、次回の回答・面会日時の設定を要請して終えた。
NIPPONという雑誌に例の古賀、土屋都議が「教育正常化を阻む東京都教育庁のサヨク幹部」と題した文章を寄せている。教育への不当介入を自ら告白するようなこの稿は、教育の正常化は前進してきているが、それを阻むのが、「教育長内部に巣食うサヨク分子と、加えて不正を見てみぬ振りを決め込む輩」だと言いたい放題を言う。議員の介入、監視の中で当然、息苦しい思いをしているであろう都教委職員たち。彼らはどんな気持ちで仕事に当たっているのだろうか。少しは声を上げているのだろうか。本音を聞きたい。
5月9日(火)立川二中へ
離任式以来の10日ぶりの「出勤」。妙に懐かしい感。今日はまた、底冷えがする1日、厚手のコートで体温を保った。連休中に冬物をクリーニングに出さなくてよかった。
寒かったけれど、きょうはまた初めてことばを交わす何人もの人と出会った。ご近所にお住まいだとおっしゃる初老の女性は、私のことを、去年も今年も何かの調査で座っているのだと思われていたそうな。わけを話すと、「今、こんなことがあるんですか。昔のようですね」と。別の方はプラカードを指して、「このこと、テレビで見ました。がんばってください。応援しています」。通行人5人に声をかけられ、何人かとはじっくり話し込んだ。また今日は保護者の出入りが多く、その中には挨拶を交わすだけではなく、この件で今日新たに声をかけてきてくださった方が3人。お一人は、「影ながら応援して来ました。それを伝えたかったのですが、学校の中では気を使ってしまい…。子どもには、先生がこうしていられることの意味がわかる時がきっと来ると思います。こう言ってはなんですが、その機会に恵まれて、感謝をしています」と。私の視点と同じだ。一般的な「応援」とは違う、保護者ご自身を通して捉えてくださったことに感激した。
そういえば、離任式の日にも保護者何人かから温かい言葉をかけていただいた。こうして見ると、「7割の都民が『君が代』処分に反対」という昨年の新聞社調査と同じなんだ、と合点する。
下校時間帯は、5時まで途切れることなく次々に立ち寄っていく生徒たちと会話を楽しんだ。Aさんは、朝渡したメッセージ(返信)がすごくうれしかった、と言っていた。Bさん、Cさんはまた長いこと話し込んでいった。「君が代のことも他のことでも学校は、隠さずに事実を教えてほしい。異なった意見があるときはそれらを教えてほしい。一方の意見だけじゃ、私たち、考えたくても考えられない」「根津先生が行動し、自分の意見を言ってくれるから、社会には違う意見があることを私たちは知れたけど、先生がいなかったら、知れなかったよ」「いい学校に行くためだけの勉強はしたくはない。本当のことを知り、それを社会のために生かしたい」という二人と、政治のあり方、生き方いろいろ語り合った。次回「出勤」するときに「社会のことを知れる本を持ってきて」と頼まれた。
今日も、たくさんのエネルギーをもらった。
5月10日(木)鶴川二中
先週は来なかったパトカーだが、今日は再開か、いつもの時刻にゆっくりと通った。副校長はカメラを持って姿を現し、プラカードを写真に撮っていいかと訊く。「いやだ、だめだと言ったら、どうされます?」と遊び心で言うと、副校長は「撮ります」。「それなら、撮っていいですか、ではなく、撮らせてもらいます、でしょ?」。「公開していることだから、撮ってかまいませんが、文言が換わるたびに撮らせて、と言われると一言遊びたくなりますね。都教委に報告するためですか?」と私。副校長は今日も写真記録をした。
休み時間、一つの教室から「根津公子ファイト!」と声がした。それに反応して別の生徒が、「君が代最高!」と連呼した。私の反応を試したいのかな?茶目っ気たっぷりのこの生徒と、会話をしたいなあ・・・。この生徒の気持ち、反応、わかるような気がする。
一体、「根津公子」って何者?何で「君が代」に反対するの? 多くの生徒たちにはとっても不思議なのだろう。今まで漠然と「君が代」=国歌と捉え、平穏だったところに、初対面の根津が何かもの申す。それは、生徒にとっては、今まで見たことのない風景なのだろう。生徒たちには、受けたショックを、いつの日か考えるきっかけにしてほしい、と願う。
近くにお住まいの方2人が訪ねてくださった。
5月12日(金)立川二中
佇む私を去年も今年も見ていて、声をかけるまでに時間がかかる人は多いのだろう。「前から声をかけようと思っていて」と、一人は出勤途上の方が自転車を止めて、もう一人は年配の方が話していかれた。「こうして社会に明らかにしてもらうと、よくわかります」「やっているうちに、わかってくれる人が多くなっていくんじゃないかな」。それぞれ異なった時間の会話なのに、偶然にも、お二人の言われたことは同じことだった。そう、私の「出勤」行動は、直接的には都教委に対しての意思表示であるけれど、それを通して、社会に、保護者に生徒に事実を提示し、問いかける行為でもある。
今日も下校時間帯は何人もの生徒が話しこんでいき、楽しい時間をもらった。Dさんは、風邪で部活を休んだと言いながら、久しぶりだからと、Eさんも一緒にながーく話しこんでいった。今日は暖かかったからいいけれど。
北海道のFさんが、そのために昨晩の便で上京され、校門前に訪ねてくださった。
今週で3ヶ月停職の半分が過ぎます。
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