2006年11月19日15時27分掲載  無料記事
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教育基本法改正への疑問を安倍首相に送った札幌の中学生に大人が匿名の脅迫メール 札幌テレビが取り上げ批判

  札幌の中学生が教育基本法改正に疑問を持ち、安倍首相に手紙を送った。その中学生に匿名の大人から脅迫めいたメールが届いた。大人たちの言う「愛国心」とはこういうものなのか。STV札幌テレビは11月17日(金)の「どさんこワイド180」で一部始終を放映、「『愛国心の強制』どころか、『言論の自由』さえも封殺しようという大人の行為に、15歳の心は傷つきました」、とこの行為を批判した。(大野和興) 
 
  この問題を放映した動画は、STVの以下のサイトで見ることができる。 
http://www.stv.ne.jp/news/streamingWM/item/20061117182019/index.html 
 
以下採録。 
 
(キャスター) 
"愛国心"とは、こんな卑劣な"心"なのでしょうか。「教育基本法」改正案について、札幌の中学生が安倍総理に、「反対の声明文」を送ったところ、「匿名の大人」から「抗議文」が届きました。15歳の"自由な意見"に"脅迫"ともとれる批判でした。 
 
(衆議院本会議の模様) 
(衆院議長)「賛成の諸君の起立を求めます。賛成多数。よって、この法案は可決されました」 
 
自民・公明与党だけの出席で衆議院を通過した「教育基本法」。ポイントのひとつは、初めて文言になる「愛国心」。賛否が分かれる問題です。 
 
(ナレーション) 
この「改正教育基本法」について札幌の中学校では、女子生徒たちが自ら勉強して、「愛国心を国民に強制するものだ」との結論に至りました。そして、この法案に反対する声明文を安倍晋三総理大臣あてにおととい送ったのです。 
 
(画面) 
(女子生徒)「自分の国を大切にというのはいいが、間違った方向に進んでいるんじゃないか」「反対の人はしょうがないと思っている。動かないとこのままですよね」 
 
(ナレーション) 
こう話してくれた中学生。実は、きのうの約束では、普通にインタビューさせてもらう予定でした。なぜ、取材が匿名になったのか。 
 
(画面) 
(抗議のメール)「安倍首相に送った中学生の意見書は何だ?お前ら、学校で何を教えているんだ」 
 
(ナレーション) 
この彼女たちの行動を知った一部の大人が、彼女たちに対する脅迫ともとれるメールを匿名で送りつけてきたのです。 
 
(画面) 
(教頭)「生徒が自分で関心を持って意見を表明したのは素晴らしい。いろいろな意見を封じ込める残念な反響だ」 
 
(ナレーション) 
この学校では、生徒それぞれが意見を書いたカードを送る準備もしています。生徒たちが自分で考えて「押し付けだ」と感じた教育基本法改正案。「愛国心の強制」どころか、「言論の自由」さえも封殺しようという大人の行為に、15歳の心は傷つきました。 
 
(キャスター) 
法案についての「賛成」「反対」があるのは当然だと思います。15歳の彼女たちは自分たちで考えて、著名もつけて安倍総理に反対の意思を表明しました。ところが、それを知った一部の大人は「匿名」で彼女たちを批判した。あまりにも卑劣ではないでしょうか。 
(2006年11月17日(金)「どさんこワイド180」) 


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