2006年11月21日18時05分掲載  無料記事
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ハマースの肩を持つなとアルジャジーラを恫喝 ファタハの武装部門組織

 パレスチナではハマースとファタハが連立内閣を作るべく虚虚実実の駆け引きが行われているが、両者間の溝は深く実現は難航している。そんな中、ハマースに偏った報道をしているとファタハの武装部門が中東、カタールの衛星テレビ局、アルジャジーラを恫喝した。16日付イスラム・オンラインが報じた。(斉藤力二朗) 
 
 パレスチナ民族解放運動(ファタハ)の軍事部門「ファタハの鷹」はこのほど、イスラム解放運動(ハマース)の肩を持つ一方、ファタハとパレスチナ自治政府のマフムード・アッバース大統領への中傷を止めないとの理由で、パレスチナ自治区内の衛星放送局「アルジャジーラ」の支局や特派員を標的にするとの声明を出した。 
 
 声明は「メディアとしての中立性を踏み越え、ファタハの政治指導部とその歴史への疑念を大衆に広めている。アルジャジーラとその特派員と絶交し、ファタハとその軍事部門がパレスチナで行なういかなる活動も会議も報道させない」と同局を批判した。 
 
 また、「同局の上層部を支配するワッダーフ・ハンファル社長がムスリム同胞団に近い思想の持ち主であるため、一部の司会者やニュース編集者に影響を及ぼしている」と指摘した。 
 
 
 3月にハマース政権が成立して以来、ハマースにイスラエルを承認させ、パレスチナ自治政府がイスラエルとの間で行なった合意を順守させるために、西側各国は同政権封じ込め政策を採用している。 


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