2006年12月09日02時06分掲載  無料記事
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中東

イラクのアンバール大で教授12人拘束、他の教授が抗議で学内から退去

  【東京8日=斎藤力二朗】イラクでは大学教育が機能不全に陥っている。西部地域のアンバール大学では度重なる米軍の構内侵入や教員の拘束に抗議して教授連が授業放棄に追い込まれている。 4日付のニュース・サイト「イスラム通信」が報じた。 
 
  同通信によると、アンバール大学では3日夜、爆弾の製造法や、米占領軍の居場所を教えるなど抵抗運動家たちを助けた嫌疑をかけられ、物理や生命科学を専攻する12人の教授が米占領軍によって拘束された。これに対し、同大学の他の教授たちはただちに授業を放棄し、構内の宿舎を出ることを決めた。 
 
  これによって、それ以前でさえ、米占領軍による連日の攻撃や大学内への侵入によって教育の継続が困難な状況にあった同大学は、大学が閉鎖に追い込まれかねない状況に立ち至っているという。 
 
  5日付のネット紙クドゥス・プレスによると、アンバール大だけでなく、イラクでは多数の大学教員や政府職員が危険を避けて職場に行かず、自宅に引きこもっているという。 


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