2007年02月24日00時35分掲載  無料記事
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長期拘束で損害賠償の訴え認める

  【クアラルンプール23日=和田等】クアラルンプール高裁は22日、25年以上前に脱税の容疑をかけられ16年間以上も拘束されていた英国人のロナルド・ビードルさん(69)が被告の政府や税務当局などを相手取って求めていた損害賠償請求訴訟で、政府などに対し、300万リンギ(1億円強)の損害賠償を命じる原告勝訴の判決を下した。 
 
 1961年にマレーシアに来訪したビードルさんは、マラヤ共産党ととの対立時代に政府に協力して共産主義者との戦いに参加し、マレーシアに永住することを決意して、半生をマレーシアで過ごしてきた。 
 
 しかし、1981年に思わぬ脱税容疑をかけられ、パスポートを押収され、出国もままならないまま合計5968日拘束された。 
 
 その後、1998年にクアラルンプール高裁がビードルさんの脱税の嫌疑をシロと認定したことから、ビードルさんは2000年に税務当局などを相手取って、自身を不当に拘束したことに対する賠償を求める訴訟を起こした。 
 
 ビードルさんの16年にわたる拘束を経ての法廷闘争でとうとう勝訴をかちとったことで、共産主義者との闘いから続いてきたその長い闘いに終止符が打たれることになった。 


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