2007年03月18日17時01分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200703181701320

米大統領らは「戦争犯罪者」 戦死兵の母も出席しワシントンで抗議集会

  【コングレス(米アリゾナ州)17日=マクレーン末子】イラク戦争開始から20日で丸4年を迎えるのを前に17日、ワシントンにある国防総省前で反戦の行進や集会が行われた。今回は国防総省前で1967年に行なわれたベトナム戦争に対する抗議集会から40年という節目の年にも当たる。集会には数千人が参加し、イラクからの米軍の即時撤退などを呼びかけた。 
 
 米メデイアによると、バス、キャラバン、バンで全米から参加者がワシントンへ集結した。曇り空の冷たい天候の中、数千人が、ベトナム戦争記念堂近くから「戦争をやめろ。今兵士を本国へ」とスローガンを掲げ、国防総省へと向かった。 
 
 戦死兵の母として知られるシンデイ・シーハンさんも参加した。シーハンさんは、05年にテキサス州にあるブッシュ大統領の私邸前で抗議の座り込みを続け、一躍反戦運動の旗頭となった。 
 
 シーハンさんは、ブッシュ大統領とその側近を戦争犯罪者と呼び、「叩きのめさなければならない」と熱っぽく語った。04年4月に戦死した息子のケーシーさんも含め、イラクでの戦死は犬死だとも言い切った。 
 
 主催団体は「ANSWER(戦争と人種差別をやめるために今行動を)」。2001年の9・11同時テロ事件直後に設立され、それ以来各地でブッシュ大統領への弾劾要求から、パレスチナのイスラエル占領などについて広範な抗議運動を展開している。 
 
 「ANSWER」が、今回の抗議集会の場所を国防総省前にしたのには、1967年10月21日の反戦集会がある。当初は平穏だったが、約5万人が同庁舎に流れ込もうとしたため、激しく警官隊と衝突。600人以上が逮捕された。この抗議集会はその後の反戦運動に大きな影響をもたらした。 
 
 平和行進の後、国防総省駐車場では、国旗にくるまれた棺が、戦死兵の写真とともに特設壇上に置かれた。現役、退役軍人、兵士の家族など参加者は、熱っぽくイラク戦争反対、ブッシュ大統領への弾劾要求を訴えた。 
 
 イラク戦争開始記念の一連の行事として、16日夜には、ワシントン大聖堂で、戦死兵の家族やキリスト教徒による平和への祈りがささげられた。19日までカリフォルニア、ニューヨークを含む各地で集会、祈り、マーチが繰り広げられる予定である。 
 
 一方、17日の国防総省付近には、戦争支持のグループも姿を見せ、反戦派との間で、睨み合いと罵り合いが起き、、警官が中に入る場面もあった。戦争肯定派は、「我々の兵士は米国をテロから守るために血を流している」と主張した。 
 
 参加者の一人、ヘンリー・ソウエル(22)さんは、05年にイラクで海兵隊として従軍した。「反戦グループは、仲間が何のために死んでいったか、僕は何のために戦ったのか、その意味をぶち壊そうとしている」と語っていた。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。