2007年06月04日07時40分掲載  無料記事
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新党「民主運動」は壊滅の危機? バイル党首は強気の姿勢

 6月10日と17日にフランスで行われる下院議会議員選挙(定員577人)で、注目を集めてきた新党「民主運動」が壊滅の危機に瀕している。同党は今春の大統領選挙で682万0914票(18.57%)を獲得し第3位につけ、一大ブームを起こしたフランソワ・バイル党首によって結成された。結党時にはバイル党首の人気をバネに躍進が期待されたが、各種世論調査は同党の壊滅を予想する。(及川健二) 
 
 大手調査会社のIFOPは5月30日に発表した下院選に関する世論調査で「民主運動」の獲得議席を0〜6議席と予想している。同じく調査会社のCSAは6月1日に発表した調査で同党の獲得議席を1〜6議席と予想、TNS−Sofre社は5月30日に発表した調査で同党の議席を2〜6議席と予想する。 
 
 各種調査はバイル党首の当選すら危ういと分析する。そんな逆境の中、6月1日、同党ホームページにバイル氏のインタビューが掲載された。 
 
 バイル氏は「下院選でフランスの多様主義が問われている。もしも、危機に瀕している社会党を尻目に、(与党が圧勝して)下院議会に一つの意見だけしか存在しないことになれば、下院の存在意義が問われる。フランスが正常な民主国家であるならば、大統領選挙で形成された巨大な潮流が、議会に議席として反映されなければならない」と述べ、「民主運動」が一定の勢力を持つべきだとの考えを示した。 
 
 バイル氏は「私はいわゆる予測議席を信じない。577議席を正確に予測できる調査機関はどこにも存在しない」と述べ、同党の苦戦を否定した。 
 
 また、6月1日に支持者を前にした集会で「サルコジ大統領はとてつもない強大な権力を持とうとしている。大統領の決定に時には賛成し、時には反対する物言える独立した議員が必要とされている」と述べ、与党の圧勝は「権力の一極集中になる」と非難した。 
 
 フランスの2大政党制を打破し、「第3極」をつくるべく結成された「民主運動」だが、躍進どころか党は存亡の危機に立たされているといえそうだ。 


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