2007年06月07日10時50分掲載  無料記事
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フランス下院選は「サルコジ与党」が圧勝の見通し

 6月10日に第1回投票のフランス下院議会選挙(定員577人)を目前にして、各党が追い込みに入っている。スイスのラジオ局「ロマンド」は各種世論調査を基に、サルコジ大統領の与党・国民運動連合が400から460議席を獲得すると予想した。前回選挙で365議席を獲得して圧勝した同党が、歴史的な大勝を収めそうな気配だ。同局は、野党第1党の社会党の議席は80から150議席に留まると分析する。(及川健二) 
 
 ニュースサイトのフランス・ブルスによれば、社会党のフランソワ・オランド党首は3日、パリ郊外で行った集会で「今春の大統領選挙のように、一票を有効に、より効果的に使おう」「下院選に勝利するためには左派勢力の結集が必要だ」と訴えた。 
 
 大統領選挙の第1回投票では、左派の支持者のほとんどがセゴレーヌ・ロワイヤル氏に投票し、他の左派候補は大惨敗を喫した。今回の下院選でも、社会党へ票を集中させることが有効だとオランド氏は強調する。 
 
 週刊誌セナクトュ(インターネット版)によれば、社会党の看板として全国を駆け回るロワイヤル氏は5日の集会で、「左派の下院議員が増えれば増えるほど、下院がフランスらしくなる」「左派の候補が勝てば世代交代につながり、女性の議員や様々な出身地の議員が増え、我々が暮らすフランスを体現することになる」と訴えた 
 
 一方、存亡がかかっている、緑の党のセシル・デュフロ党首は2日にリヨンで行われた集会で、「現在の3議席が倍の6議席になることを期待している。いま、環境問題に対する関心が高まっている。議席倍増は決して不可能ではない」と強気の発言をした。ただ、世論調査では1〜2議席に留まるとの見方が強い。 
 
 中道派を結集した注目の新党・民主運動は6日、党ホームページ上で、フランソワ・バイル党首のインタビューを掲載した。バイル氏は「与党が圧勝すれば、サルコジ大統領に全権力が集中する。フランス人は権力の集中に反対するはずだ」との見通しを示し、与党圧勝を危惧する有権者の受け皿に同党がなると述べた。 


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