2007年07月01日09時54分掲載  無料記事
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パキスタンの学者がビン・ラディンに称号 ラシュディ氏への爵位に反発

 英国のエリザベス女王が、小説「悪魔の詩」の著者サルマン・ラシュディ氏にナイトの爵位を授ける決定を下したことに抗議して、パキスタンの法学者評議会は21日、国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビン・ラディンに、サイフッラー(神の剣)というイスラム教徒の戦士にとって最高位の称号を与えた。(齊藤力二朗) 
 
 「英国政府がイスラムを侮辱したラシュディに爵位のタイトルを授与すると言う決定を受け、我々は喜んでウサマ・ビン・ラディンに“神の剣”という称号を授与する」と同評議会のターヒル・アシュラフィー議長は述べた。同評議会の会員たちは、英国がラシュディ氏に付与した称号を取り消すよう、57のイスラム諸国が加盟するイスラム諸国会議機構の開催を呼び掛けるようムシャラフ大統領に要請した。 
 
 パンジャブ州議会議長でムシャッラフ大統領を支持するパキスタン・ムスリム連盟党の党員であるラター・ アフザル・ダフィー氏は、「私はイスラム教徒でそして政治家だ。イスラムでは神を侮辱する罪に対する罰則は死刑とされている。もしもこの男が私の目の前に現れたら、私は必ず彼を殺すであろう」と野党議員による質問に答えて発言した。 
 
 英国のデイリー・テレグラフには、もしもパキスタンがこの問題にそれほどまでに怒りを示すなら、昨年、ブレア首相が約束した9億5500ドルの援助を反故にすべきとの意見が掲載された。しかし、パキスタン連邦議会での同国ムスリム連盟のチョードリー・シュジャーア・フセイン議長は「ブレア首相は個人的かつ心情的に反ムスリムなのだ」と述べた。 
 
 25日付のDPI通信によると、半自治権を持つパキスタン北西部で50人のイスラム宗教家は会議を開き、ラシュディ氏を殺害したら1150万ドルの賞金を出すと発表した。 


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