2008年04月24日18時09分掲載  無料記事
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ビルマ民主化

民主化運動リーダー、ミンコーナイン氏が失明の危機に 獄中で治療受けられず

  ビルマ(ミャンマー)民主化運動の著名な指導者、ミンコーナイン氏が獄中で目の治療を受けられず失明の危機にある、とビルマ政治囚支援協会(AAPP)が明らかにした。同氏は1988年の民主化運動の主役を担った学生勢力の指導者で、17年以上の獄中生活から解放後、88世代学生グループの主要メンバーとして昨年8〜9月の反軍政デモの口火を切ったのち再び逮捕・投獄された。米国国務省は、軍政が同氏ら政治囚に適切な治療を受けさせないことを強く非難する声明を発表した。(ベリタ通信) 
 
ビルマ政治囚支援協会 
2008年4月18日 
 
 88世代学生グループの主要メンバーとして有名なミンコーナイン氏は、民主化運動への参加を理由にこれまで通算17年以上も獄中にある。現在も収容されているが、3週間前から、目に深刻な炎症を起こしている。眼科医による診察を求めたが、刑務所当局は「2008年5月までは診察できる眼科医がいない」とし、氏が診察を受けるのを認めていない。 
 
 刑務所内からの情報では、ミンコーナイン氏の目の状態は著しく悪化しており、炎症による痛みがひどいために眠ることも食事をとることもできていないということだ。 
 
 ミンコーナイン氏は、ビルマ軍事政権に抗議する勢力の中でも、もっとも著名で率直に意見を言う一人だ。軍政と刑務所当局が、ミンコーナインの視力を奪うために必要な手当てをわざと受けさせていないことは明白である。刑務所当局はこれまで長い間、政治囚に治療を受けさせないことで、心身ともに政治囚を従属させようとしてきた。 
 
 政治囚支援協会(AAPP)は、ミンコーナイン氏が直ちに治療を受けなければ失明するの恐れがあることに深く懸念している。2008年3月にも、マンダレー刑務所に収容されているタンルイン氏(70)が適切な治療を受けられなかったために片目を失明した例があった。タンルイン氏がやっと眼科の診察を受けた時には、2か月早く治療をするべきだった、もう手の施しようがないと医者に告げられた。 
 
ビルマ政治囚支援協会 
 
原文(英語)はこちら(AAPPのページ) 
http://www.aappb.org/release106.html 
 
日本語訳 ビルマ情報ネットワーク 
 
詳細の問い合わせ先 
テッナイン 
ボーチー 
aappb@cscoms.com 
 
訳注: 
この件について米国国務省は2008年4月22日にプレスリリースを出し、ミンコーナイン氏などの政治囚に適切な治療を受けさせないことについて軍政を強く非難した。 
 
米国国務省の声明(2008年4月22日付) 
http://www.state.gov/r/pa/prs/ps/2008/apr/103887.htm 
 
イラワディ誌の関連記事(2008年4月18日付) 
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=11453 
 
配布元: BurmaInfo(ビルマ情報ネットワーク) 
    http://www.burmainfo.org 
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バックナンバー: http://groups.yahoo.co.jp/group/burmainfo/ 


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