2008年12月24日18時42分掲載  無料記事
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NNNニュースダイジェスト

貧困、食料不足が深刻 アフガニスタン人権委が報告書

 【カブール24日NNN=IRIN】アフガニスタン独立人権委員会は23日、7年間の国際的な支援にもかかわらず、多数のアフガニスタン人は貧困のままで、食料が不足し、暴力を受けやすい状態に置かれている、とする報告書を発表した。 
 
 「弱く、孤立した地域のほとんどは食料がなく、今年の冬は大きな問題が起きるであろう」と報告書は述べている。同委員会は援助機関と政府に対して、今年の冬に人道上の危機が起きないように協力するよう求めている。 
 
 「一部の推定では、1日2ドル以下で生活している人々は全人口の40パーセントを占め、脆弱な人々の37パーセントは1日1ドル以下の生活をしている」と同報告書は述べている。 
 
 地方のアフガン人のほとんどは安全な飲料水を手に入れることができず、近隣のイランやパキスタンから帰国し、国内難民となっている多くの帰国者は悲惨な生活をしている。地方に住んでいる30パーセントの人々は医療サービスを受けることができないでいる。 
 
 同国の2660万人の人口の半分以上は17歳以下で、ほとんどは厳しい生活をしている。アフガニスタンでは児童労働はまん延しており、ほとんどが肉体的・精神的に重大な害を及ぼす仕事をしている。 
 
 子供、特に少女は家庭内暴力にあっており、しばしば早いうちに結婚させられる。「未成年者の結婚の55パーセントは、経済問題を解決するためのものであった」と同報告書は述べている。 
 
 多くの子供、特に女性は教育の権利が否定されている。学校への攻撃の結果、2007年に108人が殺され、154人がけがをした。同報告書によると、小学校の少年の11パーセント、少女の5パーセントだけが高校3年まで進む。 
 
             (ベリタ通信編集部翻訳・編集) 


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