2009年08月21日21時00分掲載  無料記事
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ビルマ民主化

民主化運動弾圧の軍政翼賛組織トップらが訪日 外務省の招待で

  ビルマ(ミャンマー)の民主勢力系メディア、ミジマによると、同国軍政の翼賛組織、連邦連帯開発協会(USDA)トップらが外務省の招きで訪日している。中曽根外相や民主党国会議員との会見が予定されているという。USDAは2003年のアウンサンスーチーさん襲撃や2007年の反政府デモ弾圧に関与したとされ、同協会幹部は米国の対ビルマ制裁(ビザ発禁・資産凍結)対象者となっている。日本政府は、11日のスーチーさんへの有罪判決を「きわめて遺憾」とする談話を出したが、その直後の反民主化組織招待について、この報道の日本語訳を流したビルマ情報ネットワークは、ひきつづき軍政支持の意向を伝えるためとみている。(ベリタ編集部) 
 
 ビルマ情報ネットワークの秋元由紀さんは、外務省がこのタイミングでUSDAを招いた背景には、次のような思惑が含まれている可能性があると指摘している。 
 (1)「スーチーさん有罪判決については、国際的な配慮もあり、遺憾を表明せざるを得なかったが、日本政府は以前と変わらずビルマの友好国である」ことを軍政に伝えたい。 
 (2)民主党の国会議員に、USDA幹部から「ビルマの現状」について説明をさせることで、「2010年予定の総選挙によってきっと民主化が導かれる」といった印象づけがされることを期待している(言い換えれば、民主党政権になっても対ビルマ政権が大きく転換することがないことを期待している) 
 
「親軍政市民団体『連邦連帯開発協会』トップ、外務省の招きで訪日」 
2009年8月19日、ミジマ 
http://www.burmainfo.org/article/article.php?mode=1&articleid=491 
 
連邦連帯開発協会(USDA: Union Solidarity Development Association)とは? 
http://www.burmainfo.org/article/article.php?mode=1&articleid=492 


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