2012年12月01日10時23分掲載  無料記事
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文化

世界が見た韓国版ラップ「ガンナムスタイル」 渦巻く賛否両論

  韓国人のラッパー、PSYによる「ガンナム(江南)スタイル」という映像がユーチューブにアップされ、10億アクセスに迫る勢いになっている。世界中でパロディ版が生まれているほか、PSY自身も歌手・女優のマドンナと共演したりしている。http://www.youtube.com/user/officialpsy 
  この映像「ガンナムスタイル」については世界各地でも話題になっているらしく、アフリカや欧州の知人の何人かは映像自体は見ていなくても、PSYのガンナムスタイルのことはすでに知っていた。そこで実際にこの映像を見てもらったところ、その反応は賛否両論だった。 
 
  否定的な意見には「バカバカしい(ridicule)」(アルジェリア人女性)、「クレージーだ(crazy)」(フランス人男性)というものがあった。一方別なフランス人男性の意見には「来年になったらこのスタイルは影も形もないでしょう。一時的な流行に過ぎません」といった冷めた見方もあった。 
 
  一方、肯定的な意見には「面白い(funny)」(アルジェリア人女性、フランス人女性)という声があった。一番長い評を寄せてくれたのはパリ在住の幻灯師・彫刻家のヴァンサン・ベルゴン氏だった。 
 
  「とても面白いビデオです。笑いと軽さはすべての社会にとってvitale=死活にかかわる大切な要素です。根本的な深さというものは軽さの中に存在しているのです。チャップリンの映画がそのよい例でしょう。社会の老化が進んでいる欧州は深さの感覚を取り戻す必要があります。そして皮相さに陥ることを避けなくてはなりません。これは一見、パラドックスのように思えますが、深さとは我々のすべての行動のベースに「生の跳躍」(elan vital)や歓びを持つことであり、そこに到達することこそ深さなのです。つまり、深さとは軽さのことなのです。」 
 
  老いた欧州は深さを失って、皮相さが支配的になりつつある。それは「生の跳躍」、「生の歓び」を失ったうわべだけの言葉や制度が支配する世界である。だから今こそ「軽さ」=真の深さを取り戻そう・・・ベルゴン氏はこう言っている。 
 
  ベルゴン氏が言っている「老いた」とは高齢化社会という時の「高齢化」とは違っていると思われる。ここで彼が批判しているのは硬直した社会、うわべだけの正論が支配する社会である。そしてベルゴン氏は「真の深さ」を<取り戻す>必要がある、ということはつまり最近になって欧州は「生の跳躍」「生の歓び」を失ってしまったと言っているのである。 
 
 
■彫刻家ベルゴン氏のウェブサイト 
http://www.vincent-sculptures-bronze.com/exposition/ 


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