2014年04月22日23時46分掲載  無料記事
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TPP/脱グローバリゼーション

読売は安倍機関誌ではなかったのか 日米首脳会談でTPP日米協議大筋合意の大スクープに政府筋からいちゃもん相次ぐ

 24日にオバマ米大統領が来日、日米首脳会談が開かれる。20日付け読売新聞朝刊が一面トップで、「この会談でTPP(環太平洋経済連携協定)の日米協議大筋合意」という大スクープを放った。実は記者は前日の19日にベリタ紙上で「オバマ政権にいまTPP合意のつもりはない」という記事を書いたばかりで、かなり焦り、同紙をよく読んでみたが、どうも根拠がはっきりしない。読売は誰かのリークに踊らされたという印象を受けた。案の定、読売報道に政府筋からいろいろいちゃもんが付いている。安倍政権の機関紙と言われるほど安倍政権べったりのはずの同紙は何を狙ってこの記事を1面トップで報じたのか、よくわからない。(大野和興) 
 
 とりあえず読売報道に対する反響をいくつか紹介する。 
 
TPP報道で「読売新聞が出入り禁止」 小泉進次郎氏が明かす 
産経ニュース 2014.4.22 12:14 
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140422/plc14042212140016-n1.htm 
小泉進次郎内閣府兼復興政務官は22日午前の参院外交防衛委員会で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐる報道に関し、読売新聞が甘利明TPP担当相の取材について「出入り禁止」となっていることを明らかにした。民主党の藤田幸久氏への答弁。小泉氏はTPP担当の内閣府政務官。 
 
 読売新聞は20日付朝刊1面トップで「牛肉関税『9%以上』 TPP 日米歩み寄り」との見出しで報じていたが、政府関係者によると、「出入り禁止」は、その記事などを受けての措置とみられている 
 
 
報道に異例の要請=TPP政府対策本部 
WSJ(時事) 2014年 4月 21日 19:00 
http://jp.wsj.com/article/JJ12103048147933614558619112225322329525194.html 
 環太平洋連携協定(TPP)交渉に関する報道をめぐって、TPP政府対策本部の渋谷和久内閣審議官は21日緊急の記者会見を開き、新聞、通信、テレビ各社に報道を見直すよう異例の要請を行った。 
 内閣審議官は農産物重要5項目の関税や自動車の貿易問題に関する日米の協議実態が「少なくとも日本の報道と違う」と指摘。こうした報道によって、米国が不信感を抱き協議に支障をきたしているとの認識を示した。 
 内閣審議官は報道機関3社を名指しした上で、「積み重ねたガラス細工が報道で壊れた」と批判。「日米が牛肉関税9%以上で折り合った」などとの報道を念頭に、「日米とも何一つ合意していない」と強調した。 
 
政府高官がTPP報道に不快感、日米協議「壊れた」 
ロイター 2014年 4月 21日 19:00 
http://jp.reuters.com/article/jp_Abenomics/idJPTYEA3K05V20140421 
[東京 21日 ロイター] -渋谷和久内閣官房審議官は21日、環太平洋連携協定(TPP)日米協議に関連する事前報道が相次いでいることについて「報道とは全く違うというのが実感」との認識を示した。その上で、コメや牛肉など主要5項目の関税交渉を巡って「ガラス細工を積み上げては壊れている」と述べ、一部報道に不快感を示した。 


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