2018年09月04日17時07分掲載  無料記事
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文化

【西サハラ最新情報】  冬のサーカス・女団長ローザの追悼公演  平田伊都子

 2018年8月25日、ジョン・マケイン米上院議員が81才で死去しました。 葬儀にはブッシュ元米大統領やオバマ前米大統領や政界の大物が招かれたのに、故マケインが2008年米大統領選で共和党候補となった際、副大統領候補だったサラ・ペイリン元アラスカ州知事や、現職の♠米大統領の参列を断りました。 出入り禁止はマケイン本人の遺志だったとか、、断られた♠米大統領は、ゴルフに行きました。 どっちもどっち、頑固だね、、 
 翌8月26日、マダム・ブーグリオヌが107才で死去しました。 8月29日、ブーグリオヌ・サーカス一家の居城<冬のサーカス>で行われた葬儀には、子供連れのジプシーや通りがかり観光客など、種々雑多の人々が、そして動物たちが参列しました。 
 
(1)Le Cirque d'Hiver (フランス語で<冬のサーカス>の意味): 
 冬でもサーカスが見れるようにと、1852年にドイツ出身の建築家ジャック・イトルフが、パリ11区に20角形のサーカス専用円形建造物<冬のサーカス>を建てた。ベルエポックで最高の画家トゥール−ズ・ロートレック(1864~1901)が、<フェルナンド・サーカスにて>を1888年に発表している。ベル・エポックとは、フランス語で美しき時代を意味し、19世紀末から1914年第一次世界勃発までの25年間を指す。 
 <冬のサーカス>は直径41メートルの木組みの丸天井円形劇場で、中央の舞台を囲んで約2000人の観客を収容できる。映画館の時期もあったが、1923年に経営者が代わり、再びサーカスの殿堂に戻った。1934年から「Bouglione」(ブーグリオヌ)一家が<冬のサーカス>の所有権を持ち、経営も運営もこのジプシー・一家が仕切っている。 
 
(2)マダム・ローザ・ブーグリオヌ: 
 1910年12月、ローザはキャラバンの馬小屋で生まれたと、彼女自身が語っている。場所はベルギー、彼女の父はメナゲリー・ヴァン・ビーンというサーカス一家の動物トレーナーで、ヨーロッパを蛇やクマやライオンたちと巡業していた。 
 1927年、彼女が17才の時、他のサーカス一家で働いていた<カーボーイ>ジョセフ・ブーグリオヌに一目惚れし、二人はライオンの檻の中で結婚式を挙げた。怖がった牧師は檻の外で祝福し、その情景を描いた版画が世間を喜ばせた。さらにカップルは、ハンター兼ショウマンのバッファロー・ビルが創った<ワイルド西部ショー>興行に便乗するというハネムーンで、再び世間を騒がせた。 
 かくして、「毎日がお祭り」というジョセフの言葉通り、ローザは賑やかで華やかなサーカス人生を邁進していく。「ブラジル巡業には、30頭の馬と10頭のライオンと6頭の虎と大熊と象、、その他の動物を同行させた。船が嵐に遭遇した時、船長が船を軽くするため象たちを海に落とそうとした。怒ったジョセフ団長は猛獣をけしかけるぞと脅し、恐れた船員たちは他の積み荷を海に捨てた」と、2011年のインタヴューでローザが語っている。 
1984年、ジョセフとローザは旅の生活から足を洗い、<冬のサーカス>の傍で定住することなる。1987年、ジョセフは先に旅立った。2018年、ローザは55人の子供と孫とひ孫と玄孫を残して、彼女のカーボーイを追いかけた。 
 
(3)ブーグリオヌ家はジプシー: 
 「私たち一家は、どこでも歓迎されたわけではない。ある人たちは私たちがジプシー出身だというだけで、泥棒や強姦や暴行の罪をなすりつけてくる。未だに、私たちが子供を盗む習性があると、信じている。考えられない、私たちには沢山沢山の子どもたちがいる。人の子どもを盗む必要など、な〜い!」と、マダム。ローザ・ブーグリオヌは、2011年にTFI仏TVで語っている。 
 「ブーグリオヌ家は、ジプシー界で特使階級。常設のサーカス小屋を持つ大娯楽企業だ。ローザのいう<人さらいの話>は遠い昔話で、今時そんなネタでジプシーの受難を訴えることはできない。ジプシーの人権を回復することはできない。彼らは我々の地道な活動に見向きもしないし、一銭も援助しない」ル・タンブール・チガーンヌのピポ代表は、貧乏ジプシーを代表して、金持ちジプシー・ブーグリオヌ一家を非難する。 
 蚤の市にある<ジプシー・バー>では、ジプシー・スイングの王・ジャンゴ・ラインハルトを偲んで、毎晩、飽きもせず彼の楽曲が演奏されている。しかし、客も店主も演奏家も、ブーグリオヌ家を始めとするジプシー・サーカス企業に眉をしかめる。動物愛好団体は、動物に芸を仕込むことは、動物虐待だと、ジプシー・サーカスに噛みつく、、 
「この世は我が世にあらず、、」(ジプシー作家マテオ) 
 
 色々なご批判はご批判として受け止めて、、しかし、一度、<冬のサーカス>を観てみてください。こんなに楽しくて綺麗で艶っぽいショウは、日本にもアメリカにもありません! 
 冬のサーカス女団長ローザ・ブーグリオヌ追悼公演は10月6日、開演で~す ! 
 チケットが手に入りにくい、料金が高い、何よりその頃パリにいれる幸せな人って?殆どおりません。 
 Youtu-beで一緒に見ましょうヨ 
 
ついでに、人民投票やラストコロニーもクリックしてみてください。 
Youtubeにアップした「人民投票」(Referendum)のご案内です。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
 
Youtubeに4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いいたします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2018年9月4日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 
PS: Cirque d‘hiverのホームページから、追悼公演のポスターを拝借しました。。 


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