2019年11月28日16時41分掲載  無料記事
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関生反弾圧市民情報センター

11月27日、「勾留延長理由開示公判」和歌山地方裁判所  逮捕理由、勾留理由もでたらめも

 11月27日和歌山地裁で 11月14日に「和歌山県海南市にある協同組合における抗議活動に関し、主導的な役割を果たしたとして」逮捕された湯川副委員長と西山執行委員(組織対策部長)の勾留理由開示公判が開かれた。まず、裁判長(30代位の若い)から勾留理由が述べられた。中身はこれまでの不当逮捕勾留時と同じ説明であった。今回の逮捕の理由と時系列を整理する。(小林) 
 
 
【時系列】 
 
1、2017年8月、関生支部の事務所に和歌山にある暴力団の現役組員と元組員が嫌がらせに来た事に対して差し向けた和歌山生コンクリート広域協同組合(丸山理事長)に抗議をした。 
 
2、2019年7月22日この件で武谷書記次長、大原執行委員、松村執行委員の3名が「威力業務妨害」「強要」したとして逮捕、勾留され(8月16日保釈)「保釈条件は3名とも組合事務所および、関連の建物に立ち入り禁止」「組合関係者(OB含む)および、事件関係者との接触禁止」と言わば軟禁状態、就労禁止に追い込む非道な条件である。 
 
3、11月14日、湯川副委員長、西山執行委員は、主導的な役割を果たしたとして逮捕されたものである。正しく「共謀罪」である。 
 
 
【裁判長による逮捕理由の根拠】 
 
1、一連の事件は、実行犯とされる3人に指示した疑いが非常に高い。(共謀罪?) 
 
2、元組合員「木下組織対策部班長」(滋賀、京都などの一連の事件の責任者的存在で、逮捕、勾留後に保釈されたい為に脱退し、ある事、ない事、警察の有利な供述(司法取引)を繰り返す。)の現場にいたと言う証言だけを信じた。 
 
 
【勾留延長理由の不可解な点】 
 
1、そもそも、この事件は、2年以上前の事件であり、実行犯とされる3人が逮捕起訴されて3ヵ月も経っている。事件から2年も経ってから逮捕するのであれば、証拠集めも含め十分時間があったはず。普通ならば3人の逮捕と同時に再逮捕しているはず。 
 
2、裁判所はなぜ?警察、検察が反社会的勢力(暴力団)をかばうのかを疑問に思わないのか?労働組合(関生支部)は反社会的勢力よりも反社会的勢力なのか?それでは、推定無罪の原則から逸脱している。 
 
3、なぜ?罪証隠滅(証拠隠滅)の恐れがあるのか?湯川副委員長は逮捕時、京都拘置所に収監中であり罪証隠滅など、出来るはず無い!(裁判長の見解、京都の事件で保釈されれば、隠滅の恐れは無いとは言えない)ビックリ‼️正に京都の件ではこれ以上、勾留出来ないから和歌山ですると言っている)また、西山執行委員は滋賀の事件で9月に保釈されて逮捕された11月14日まで何一つ罪証隠滅をする事なく普通に生活している。それとも実行犯とされる3人が8月に保釈された以降に新しい証拠等があったのか?あるなら教えて欲しい。裁判長の回答、…無言) 
 
4、なぜ?逃亡の恐れがあるのか?湯川副委員長は勾留されているのに逃亡出来るはずが無い。(裁判長の回答、無いとは言い切れ無い)ビックリ‼️(脱獄?)さらに、西山執行委員は11月14日、午前6時に逮捕に来たが逮捕状に不備がある事を指摘したら捜査員は一旦帰った。(その際、後でキッチリ逮捕しに来るから待っとけよと言い残した。)そして午後3時30分頃に逮捕しに来た。その間、逃げる事も出来たはずなのに彼は捜査員に言われた通りに自宅にいた。なのに、逃亡の恐れがあるとは?(裁判長の回答、…やはり無言、「傍聴から答えられないのか?」など、罵声が響く、そしてつぶやく「答える必要がない」)さらに罵声が飛ぶ。 
 
5、意見陳述で2人とも組合活動で逮捕勾留、裁判長は憲法28条をご存知か?と問うと、裁判長は黙っている。またも、傍聴から「労働組合活動の刑事免責」やと言うと裁判長は「労働組合活動を逸脱」(協同組合の丸山理事長に対して抗議しているが丸山理事長が仕組んだとは言えない。さらには、暴力団員は○○役員(他界している丸山理事長の側近)に頼まれたと供述しているからと説明(死人に口無し)それに対して膨張から協同組合の理事長に責任は無いのか❓裁判所は反社会的勢力を守るのか⁉️とみんなザワツク。裁判長はダンマリ。 
 
6、また、2人共、我々は法律で認められた自己防衛の為の黙秘権を行使したら「喋らな無ければ、ずうっと出さんぞ!」「組合辞めたら出したる!」とか言われ続く。また、急いで逮捕された西山氏は和歌山東署に送還され、取り調べもシナイどころか、半日間パンツ一丁で過ごされ人権無視も酷すぎだ!と訴えた。 
 
7、最後に2人共、我々は逃亡するはずが無い何故なら「罪を犯していない」「無罪を勝ち取る」「最後まで闘う」だから逃亡する必要がない!と力強く陳述した。 
 
 
【逮捕の真相】 
 
2015年の京丹後Xバンドレーダー抗議集会にバスに乗り合わせて行く際の交通費を割り勘にした事が、道路運送法違反(無許可営業)いわゆる「白バス事件」に加担したとして関生支部事務所に家宅捜索(ガサ入れ)が入った。しかし、(毎年集会参加していたがこの年は、中央大会と重なった為に誰一人として参加していない)この件に対し、国家賠償(国賠)を起こしている事の原告(西山執行委員)の証人尋問潰しが明白(既にガサ入れした捜査官尋問2人は終えていて勝ち目の無い国家権力がうやむやにしたい)本年、2月の一回目、尋問予定日の直前に大阪府警がストライキの件で逮捕し、大阪拘置所に移送後、二回目、尋問予定日の直前またしても滋賀県警に湖東協事件の共謀で再逮捕、滋賀移送、そして保釈後、三回目、尋問予定日が 11月15日だった。それを狙ったかの様に14日、逮捕状が発行された。しかし、書類上の不手際により一旦帰った為に、弁護士より和歌山県警に明日(15日の尋問後に弁護士と共に出頭すると言ったが、聴き入れられなかった!(逮捕状期日は 11月19日まで有効だったのに何故急ぐ必要があったのか?)そして、16日の全国集会妨害である。西山氏は保釈後の大阪、滋賀の条件が事件に関わった組合員との接触禁止と比較的ゆるかったので全国各地の集会等で訴え続けていた。この事が、権力者にしたら広がる脅威であったと言える。それに対し、和歌山の保釈条件は組合関係者全員であるため、逮捕後、保釈してもこの条件をつける事ができるからである。 
 
人道無視はまだまだあるが、許せないのは今回の逮捕で現在誰とも(家族すら)接見禁止である事に弁護士が裁判長に「奥さん」「娘さん」同居の家族(事件に関与していない)にも接見禁止なんて私の経験上、殆ど無いと言うと裁判長はなんと「同居しているかわからないから」と言う。すぐ様、弁護士が同居しているか調べたらわかるでしょう!調べて無いのですか?と言うと「答える必要がない」和歌山だけでは無い滋賀、大阪、京都こんな裁判長が一連の判断をしている。 
 
 
【私の見解】 
今日の勾留延長理由は、裁判長が本来の職務である検察側提出の「調書等の資料」と弁護側提出の「求釈明等」の資料と事件の「性質」労働組合が憲法で補償されている『労働組合活動の抗議行動』(これを理解していたら逮捕すらされていない)である事、そして「背景」業界の企業が結集して設立された協同組合があろう事か反社会的勢力集団やヘイト(差別主義集団)を使っている事を「常識的」(普通に)考えていたらあり得ない事が、「逮捕ありき」「勾留ありき」で認める。だからこそ、延長理由に対する「質問」に「説明」が出来ない。回答を拒否する「職務怠慢」とも言えるあるまじき事が起きていると私は強く感じた。 


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