2005年08月27日15時26分掲載  無料記事
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9・11総選挙を斬る!

小泉強権政治を変えるための一石に 天木前駐レバノン大使が立候補の弁

 小泉首相と同じ神奈川11区からの立候補を表明した、天木直人前駐レバノン大使は一夜明けた27日、自らのホームページに「考えた上での決断だった」と題する一文を載せた。天木氏はその中で、強権な小泉政治が大衆の声を無視してイラク戦争を支持し、日本を戦争国家米国に売り渡すことで壊そうとしているのを許すことはできないと訴え、日本の政治を変えるために一石を投じたいと述べている。(ベリタ通信) 
 
 
考えた上での決意だった 天木 
 
 
 読者の皆様 
 
 26日、私は横須賀市の市庁舎にある記者クラブに赴いて、神奈川11区から無所属で立候補する記者会見を開いた。文字通り一人で選挙に挑むことになる。 
 
 その間、色々な人が色々なことを私に言ってきた。様々な選択肢があった。今こそ選挙に出るべきだという声から、そんな馬鹿なことをするな、選挙は勝たなければ意味がないという強い反対論を述べる者もいた。私は迷った。悩んだ。そして結局最後にたどり着いたのは、最後は自分で決断するほかは無いということだった。この決断は生易しい事ではなかった。 
 
 その間わかったことは、人々は無責任であるということだ。自分の立場や組織のことしか考えないということだ。既存の政党や政治家は、与野党を問わず大きな違いは無い。選挙に勝つことを最優先する。もっともらしい事を並べたてるが私の心には響かない。私に語りかけてくる多くの人は声をかけるだけかけて最後は逃げていく。 
 
 政治とは何か。それは政治に自分たちの声を反映させる術のない大衆のために働くことであろう。その為の覚悟をもつことであろう。私にはそのような崇高な覚悟は無い。しかし少なくとも今の日本の政治を変えたいという思いはある。一石を投じたいという純粋な気持ちがある。 
 
 今の日本の選挙制度の下で、政治状況の中で、無所属で一人出馬することが如何に不利に出来ているか、今回一人で手続きを進めてわかった。我々には被選挙権は無いに等しい。それがわかっただけでも良かった。そして今まさにそのような大衆とかけ離れたままの日本の政治に私は挑戦する。 
 
 私が訴えることは唯一つ、強権な小泉政治がこの国を壊そうとしている中にあって、我々はそうさせてはならないということだ。この国は一握りの政治家や官僚、財界によって作られるのではない。多くの無力な、しかし毎日を自分の手で生き続けている大衆の人生の集合体である。ならば政治を彼らの手に取り戻そうではないか。 
 
 イラク戦争を支持し、戦争国家であり続ける米国に日本を売り渡す政治が国民の為であるはずはない。米国というくびきから解き放たれた基地のない平和な日本を取り戻し、自然と共存しながら物心とも豊かな暮らしをとりもどす、それだけでいい。そしてそれを叫ぶ最もふさわしい場所は神奈川11区をおいて他にない。 
 
 私は後悔はしない。有権者の心に届くかどうかわからないが、私は真実を訴えるつもりだ。選挙結果がどうであれ、再び皆さんの前に帰ってくることをお約束する。 
 
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  レバノンの友人と話して思った事 天木 
 
 友人の娘さんの結婚式に招待され、あわただしい旅を終えて帰ってきた。日本とレバノンの政治状況のコントラストが印象的だ。郵政民営化などという瑣末な事をめぐって、驚くべき緩んだ選挙が行われようとしている。ひるがえってレバノンは米国の身勝手な中東支配に翻弄されている。一国の首相がいとも簡単に暗殺され私の滞在中も繁華街で爆破攻撃があった。 
 
 米国は許しがたい暴挙を欲しいがままにしている。そんな米国に小泉首相は憲法を踏みにじって突き進んでいこうとしている。そのための長期政権をみずから仕掛けて言った。こんどの選挙は郵政改革などを論じる選挙ではない。日本の運命が決まる選挙だ。米国と一緒になって戦争国家に突き進んで言っていいのか。それともイラク戦争を支持し、自衛隊を派遣し続ける小泉首相の政策を拒否するのか、その分かれ目の選挙なのだ。メディアも国民も何故そのことに気づかないのか。 
 
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