2006年10月11日13時46分掲載  無料記事
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北朝鮮

北朝鮮に刺激され日本も核開発か 豪前首相が懸念

 【アデレード11日=木村哲郎】オーストラリアのポール・キーティング前首相は10日、日本が北朝鮮の核実験による同国との外交上の行き詰まりを口実に、核開発に乗り出す可能性があると指摘した。 
 
 キーティング前首相は、「大きな懸念は、今回の核実験から核兵器保有へと進む北朝鮮の動きを利用し、日本がアメリカの核の傘から離れることだ」と述べ、日本が独自に核開発を開始した暁には、経済力を増している隣国の中国を怒らせるだろうと指摘。「これにより中国が新たな問題に直面し、日本に対して今までと全く違う姿勢で向かうことになる」と語った。 
 
 そして核を通じて日中が対立した場合、「世界情勢は現在とは全く違うものになる」と示唆。ただキーティング前首相本人は、朝鮮半島の緊張が適切かつ十分に処理され、日本が中国と未来の共用点を探し出すことを祈念しているという。 
 
 キーティング前首相は、オーストラリアを地理面や経済面などの配慮からアジアの一部と位置づけ、歴代首相の中で最もアジア寄りの政策を取ったことで知られている。 


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