2007年02月18日01時42分掲載  無料記事
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東京都知事選挙2007

浅野史郎氏を東京都知事候補に 勝手連方式の「出馬させる会」が発足

  【東京18日=ベリタ通信】4月の東京都知事選に宮城県知事を3期務めた浅野史郎氏(現・慶応義塾大学教授)を再選出馬を表明している石原慎太郎氏の対抗馬に立てようとしている東京都内の市民グループが、16日までに「浅野史郎さんを東京都知事に出馬させる会」を発足させ、浅野氏への都知事出馬要請文を送った。同会はきょう18日(日)午後3時すぎから、浅野氏が東京の江東区東大島文化センターに訪れるのに合わせて、プラカード、ポスター、横断幕、「ラブレター」などを持って同センターに大集合し、浅野氏に直接、出馬を強く要請する。同会によると、浅野氏は既成政党の要請を受けた形の出馬の可能性は薄いが、同会は「超党派、無党派の市民の声が大きくなれば応えようとする」可能性があると期待している。ただし、大手メディアの報道によると、現段階で同氏は出馬を否定している。 
 
 同会の呼び掛け人は五十嵐敬喜(弁護士、法政大学教授)、小川明雄(元朝日新聞論説委員)らで、既に17日「浅野史郎さんを東京都知事に出馬させる会」を都内で開き、200人以上を集めている。 浅野氏が立候補すれば、選挙は「勝手連」方式をイメージしており、政党、労組、教組、企業にも同方式で後方支援を呼び掛けるという。 
 
 
 以下が同会による浅野氏への出馬要請文。 
 
 
●浅野史郎さんに対する都知事選への出馬要請文 
 
 私たちは本日ここに会合を持ち、東京の未来について話し合いました。その結果、私たちはさまざまな立場や考えを持っていますが、一つだけ一致点があるということがはっきりしました。それは、4月8日に行われる東京都知事選挙での候補者としては、浅野史郎氏の外にいない、ということです。この熱い思いを私たちは共有し、ここに集まりました。どうか、この選挙に立候補してください。 
 
 浅野さんは、宮城県知事を3期務め、地方分権の旗手の一人として全国的に知られる業績をあげられました。市民オンブズマン全国会議の情報公開ランキングでは、毎年日本一。公金の不正使用禁止に、全力を挙げたことでも全国的に知られています。カラ出張や食糧費はもちろん、県警の報償費については執行停止など、公正・透明な使途のために全力で闘いました。 
 
 一般競争入札制度を導入し官製談合をなくして、落札率を70%台に下げるなど、公共事業の透明性を高め、無駄な事業費を減らしました。 
 
 また、福祉分野では地域福祉の充実、知的障がい者の施設解体宣言、インクルージョン教育などノーマライゼーション実践のさきがけとして、きめの細かい政策を進めたことでも知られています。 
選挙は100円カンパとボランティアの市民選挙でしがらみをつくりませんでした。だから、議会とも是々非々の関係をつくることができました。 
 
 浅野さんは、現在慶応義塾大学の教授ですが、まだ59歳で、趣味のマラソンのせいか元気はつらつとしています。今度は首都東京で、都知事になったならば、これまでの経験を思う存分発揮し、都民の目線に立ち、一人ひとりの生活や人生を大切にする大仕事を実行してくださると信じています。浅野さんの経歴や人柄からそれは可能だと信じます。 
 
 ぜひ、都知事選に立候補してください。私たちは勝手連的に立ち上がりましたが、私たちの後ろには大勢の都民がいると強く確信します。 
 
 浅野さんは、今月3日のある新聞に書かれているではありませんか。宮崎県知事選挙で東国原英夫知事が誕生してことについて、 
「立候補する勇気が、有権者に選択肢を与え、選挙に関心を集める。結果が伴えば、宮崎県のように、有権者も参画する政治改革につながっていく」と。 
 
 重ねてお願いします。浅野さん、万難を排して都知事選に立候補してください。 
 
2007年(平成19年)2月16日 
 
「浅野史郎さんを東京都知事に出馬させる会」 


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