2007年09月01日22時55分掲載  無料記事
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検証・メディア

自由主義の神話を糾弾する 言論のバスティーユ監獄を襲撃する時 ジョン・ピルジャー監督

  「自由民主主義は企業独裁主義へと移行しています。この歴史的な転換期に、メディアはその仮面に使われることを拒否しなければなりません。逆にそのこと自体を人々の緊急問題として取り上げ、直接行動を促す必要があります」。こう語るのはジョン・ピルジャー。「偉大な告発者トマス・ペインは、大衆の大多数が真実や真実のアイデアを拒否された時こそ、言論のバスティーユ監獄を襲撃する時だと警告しました。今がその時なのです」。著名なオーストラリアの映画監督、そして不正暴露ジャーナリストであるピルジャー氏の最近の講演を、1時間にわたってお届けします。(TUP速報) 
 
 原題:来るべき自由:映画監督およびジャーナリストのジョン・ピルジャーが語るプロパガンダ、報道機関、検閲そしてアメリカ帝国への抵抗 
 
2007年8月7日(火) 
 
 「自由民主主義は企業独裁主義へと移行しています。この歴史的な転換期に、メディアはその仮面に使われることを拒否しなければなりません。逆にそのこと自体を人々の緊急問題として取り上げ、直接行動を促す必要があります。」こう語るのはジョン・ピルジャー。「偉大な告発者トマス・ペインは、大衆の大多数が真実や真実のアイデアを拒否された時こそ、言論のバスティーユ監獄を襲撃する時だと警告しました。今がその時なのです」。著名なオーストラリアの映画監督、そして不正暴露ジャーナリストであるピルジャー氏の最近の講演を、1時間にわたってお届けします。 
 
 ルパート・マードックが先週ダウ・ジョーンズおよびウォールストリート・ジャーナルの乗っ取りに成功しました。その時点で、このオーストラリア人メディア帝王は、アメリカで最も古く、最も重視され、膨大な発行部数を誇る新聞を自分の巨大なメディア帝国の手中におさめました。マードックのニュース・コープ傘下メディア複合企業は、175社に及ぶ各新聞社に加え、フォックス・テレビジョン・ネットワーク、21世紀フォックス映画スタジオ、複数の衛星ネットワーク、マイスペース・ドット・コム、ハーパー・コリンズ出版社などを含む企業を所有しています。 
 
 帝国構築のためにメディア企業を買いあさるだけではなく、マードックはそのメディア所有権を駆使して自分の政治的なアジェンダを推進している点を、頻繁に非難されています。2003年にマードックが所有する175社の新聞社のすべてがイラク侵略を支持しました。この侵略に先駆け、彼は元英国首相トニー・ブレアにじかに話をしており、ブレア政権中枢部側近の中には、彼を「ブレア内閣24番目のメンバー」と呼ぶ人もいました。 
 
 50億ドルの取引を発表した後、マードックは、ウォールストリート・ジャーナルの論説独立性を維持するには相当な利益がなければならないと、ニューヨーク・タイムズ紙に語りました。「自由への最初の道は生存能力だ」とはマードックの言葉です。 
 
 ルパート・マードックの同国出身者であり、英国に在住するオーストラリア人の一人がこの意見に強く反撃しています。それはジョン・ピルジャー。彼は著名な調査ジャーナリストでドキュメンタリー映画監督でもあり、企業メディアに対する辛辣な批判者です。ピルジャーはおよそ半世紀前にジャーナリズムのキャリアを始めました。50本以上のドキュメンタリー映画を制作し、多数の著書を書いていますが、最新の著書は「来るべき自由:帝国への抵抗」です。 
 
 ジャーナリズム、戦争、プロパガンダ、沈黙などについて、今日は1時間ジョン・ピルジャーの話をお聞きします。 
 
 ジョン・ピルジャーがシカゴで開催された2007年社会主義学会で行った講演です。 
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トランスクリプト 
 
 ジョン・ピルジャー:この講演の題名は「来るべき自由」で、私の著書の題名でもあります。この本はジャーナリズムの名を頻繁に騙るプロパガンダに対する解毒剤の役割を果たすことを意図して書いたものです。今日私はジャーナリズムについて、ジャーナリズムが引き起こすプロパガンダと沈黙と戦争について、そしてその沈黙を打ち破る方法についてお話をしようと思います。 
 
 パブリック・リレーションの父と言われるエドワード・バーネイは、アメリカ合衆国には姿のない政府があり、それこそが本当の支配権力だと書いています。彼はジャーナリズム、メディアのことを言っているのです。これはもう80年も前のことで、企業ジャーナリズムというものができあがって間もなくの発言でした。企業ジャーナリズムの歴史は、企業広告の到来とともに始まりました。これはほとんどのジャーナリストが知らないか、知っていても話そうとしない歴史です。新しい企業群が報道機関を乗っ取り始めると、いわゆる「職業ジャーナリズム」と呼ばれるものが生まれたのです。大きな広告主をひきつけるために、企業が経営する新しい報道機関は立派な活動をしているように装わなくてはなりません。そこで、企業メディアを支える基本方針が提唱されました。客観的であること。公平であること。均衡を守ること。こうしてジャーナリズムに新しい流派が生まれ、自由中立主義という神話が職業ジャーナリストの間に浸透していきました。そして言論の自由についての権利が、新しいメディアや大企業群の活動と結びつけて語られるようになりました。しかしこれはロバート・マクチェスニーが喝破したとおり「まったくのいんちき」だったのです。(笑い声) 
 
 ニュースや意見記事は、ほとんどが政府関係者など当局筋を情報源としてきました。そうしなければ、プロのジャーナリストと認められなかったからです。このようなしきたりがあることは、当時も今も変わらず、一般市民に知らされていません。いつでもいいですからニューヨーク・タイムズ紙を手にとって、政治に関する内外の主な記事を読んでみてください。政府やお馴染の利益団体ばかりが情報源となっていることに気がつくでしょう。それが職業ジャーナリズムのエッセンスなのです。独立ジャーナリズムが排除されていたとか、今排除されているとか言うのではありません。独立ジャーナリズムは、稀に見る讃えるべき例外として存在してきました。イラク侵略前の段階でジュディス・ミラーがニューヨーク・タイムズ紙で果たした役割を考えてみてください。もちろん、彼女のやったことはスキャンダルになりましたが、それは嘘に基づいた侵略煽動活動のパワフルな役割を果たした後になってからの話です。政府や利益団体の話をオウム返しのように報道したミラー記者は、タイムズ紙が輩出した歴代の有名記者と同じ仕事をしたにすぎません。例えば、名声の高いW・H・ローレンス記者は、1945年8月に広島に投下された原子爆弾の実際の被害を隠蔽する工作に手を貸しています。「広島の廃墟に放射能はなかった」とは彼の記事の見出しでしたが、それは嘘でした。 
 
 この目に見えない政府の権力が、どのようにして大きくなってきたのかを考えて見ましょう。1983年の時点では主要な世界規模メディアは50社の企業に所有されており、そのほとんどがアメリカ企業でした。2002年にはこの数がたったの9社にまで下がりました。今、多分その数は5社でしょう。ルパート・マードックは、世界規模メディア巨大企業としてたった3社だけが残るだろうと予測しており、そのうちの1社は自分の会社です。このような権力の集中はもちろん米国に限ったことではありません。BBCが誇りとする節操のある客観的で中立なジャーナリズムをアメリカ人が求めているという理由で(笑い声)、BBCは米国に放送範囲を拡張すると発表し、BBCアメリカが事業に乗り出しました。その広告をご覧になったでしょうか。 
 
 BBCはアメリカに企業報道機関が始まる直前の1922年に設立されました。公明正大であることと客観性がプロフェッショナリズムに不可欠だと信じていたジョン・リース卿がその創立者でした。その同じ年、英国の体制側は危険にさらされていました。組合がゼネストを呼びかけて、保守党員たちは革命が起こるのではないかと心配していました。そのようなときに新しく設立されたBBCが急場を救ったのです。ジョン・リース卿は秘密裏に保守党首相スタンレー・ボルドウィンのために反組合の演説を書き、全国にそれを放送したにも関わらず、労働運動指導者側の意見はストライキが終わるまで放送することを拒否したのでした。 
 
 というわけで、パターンが定着したのです。公平さという原則は、主流権力が危険に迫ったときにはいつでも停止できる原則なのです。そしてこの原則がこれまでずっと是認されてきました。 
 
 イラク侵略はどうでしょうか。BBCの報道について2つの調査があります。一つ目によるとBBCのイラク関連報道では、反戦の立場で異議を唱える側の報道にはたった2%の時間しか与えなかったことが明らかです。2%ですよ。それはABC、NBCや CBSの反戦側報道より少ないのです。ウェールズ大学による二番目の調査では、侵略への前段階で、BBCが大量破壊兵器に言及した90%の報道内容でサダム・フセインが実際にそれを所有していたことを暗示しており、当然それはブッシュおよびブレアが正しいことをそれとなく示唆したのでした。現在私たちはBBCやその他の英国メディアが英国秘密諜報機関MI-6に利用されていたことを知っています。「大衆アピール作戦」と呼ばれる戦略を使って、MI-6工作員たちはサダムの大量破壊兵器がサダムの宮殿や秘密の地下倉庫に隠されているなどの情報を流しました。これはすべて偽情報だったのですが、それ自体は重大な点ではありません。MI-6の工作は不必要だったという点が問題です。なぜなら職業ジャーナリズムが独自に同じ結果を生んだであろうからです。 
 
 侵略直後のワシントンのBBCアンカー、マット・フレイの放送を聞いてみてください。イギリスはもとより世界中の視聴者に向けて、「疑問の余地はない」と彼は断言し、「人々に幸いをもたらし、自らが信じる価値観を世界に、そしていま中東諸国に、広めようとするアメリカの願いは、アメリカの軍事力によってこそ成し遂げられる」と訴えました。その同じレポーターは2005年に侵略の立案者であるポール・ウォルフォウィッツのことを「民主主義とグラスルーツ運動の力を情熱的に信じる」人物であると褒め称えました。(笑い声)これは例の世界銀行の事件が起きる前の話です。 
 
 これらはごく当たり前に起きていることなのです。BBCニュースは日頃から侵略を単なる見込み違いであったと説明しています。違法でも不当でもなく、嘘に基づいた侵略でもない、単なる見込み違いだったというのです。 
 
 「失敗」という言葉とともに、「間違い」や「大失態」という表現が、BBCの報道でさかんに使われるようになりました。つまり、防衛力を持たないイラクに対して、周到に計画された違法な攻撃が成功していたなら、何も問題はなかったと言いたいのでしょう。こういう言葉を聞くたびに、エドワード・ハーマンのエッセイを思い出します。想像を絶する状況をまるで当たり前のことのように紹介する役割について書いたものでした。メディアが流す決まり文句は、まさにこの役割を果たすように編み出されたものなのです。戦争の残酷さを和らげ、ひきちぎられた手足、不具になった子供たちなど、私が自分の目でみてきた想像を絶する状況を、正常であるかのようにしてしまうために考えられた言語です。 
 
 冷戦についての話で、私が気に入っているもののうちのひとつに、米国を訪れていたロシアのジャーナリストのグループの話があります。訪問ツアーの最後に、合衆国のホストがロシアのジャーナリストたちに質問しました。アメリカのメディアからどんな印象を受けたのか。「いや、まいったね」とロシアのスポークスマンは言いました。「あらゆる新聞を読んで、一日も欠かさずにテレビを見ていたんだが、主要な問題に関する意見はどれもまったく同じなんだ。これには本当にびっくりしたよ。私たちの国でそのような結果を出そうとしたら、ジャーナリストたちを強制労働収容所へ送り込むことになる。(笑い声)爪を剥ぎ取ることさえする。あなたの国ではそんなことをする必要などまったくない。いったい秘訣は何なんですか?」(笑い声) 
 
 その秘訣は何なのでしょうか。これはニュースルームや大学のメディア学部、ジャーナリズムの専門雑誌などでほとんど問われることのない質問です。でも何百万人もの人々の命にとって、その質問に対する答は緊急を要する問題です。去年の8月24日にニューヨーク・タイムズ紙は、社説に次のような声明を発表しました。「いま私たちが知っていることをあの時に知っていたなら、イラク侵略は大衆の激しい抗議で止めることができたであろう」。この驚くべき言葉は、自分たちジャーナリストが義務を怠り、大衆を裏切ったことを認めるものです。ブッシュどもの発言に疑問を投げかけることもせず、嘘を暴くこともできないまま、受け入れてしまった嘘を、もっと大声で、こだまのように何度も繰り返したと、事実を告白しているのに等しい。タイムズ紙がそこで言わなかったことは、同紙や他のメディアがその嘘を暴露していたら、今日百万人もの人々が生きていたであろうということです。この事実を認めるようになったジャーナリストは、企業メディアの幹部の中にも数多くいます。しかし、これを公の場で認めるジャーナリストはまずいないだろう、と打ち明けられました。 
 
 皮肉なことですが、いわゆる自由社会で検閲がどのように行われるかということを理解したのは、私が全体主義社会から報道活動をしていたときでした。1970年代に、当時スターリン主義政権下にあったチェコスロバキアで、秘密に映画を撮影していました。私は小説家ズデナー・ウルバネックを含むチャプター77という反体制グループのメンバーたちにインタビューをしました。そのときウルバネックはこう言いました。「独裁政治下に生きる私たちにとって、西側に住むあなたたちより幸運なことがひとつだけあります。私たちは新聞で読むこともテレビで見ることもすべてがプロパガンダであり嘘だということを知っているので、一切信じていないということです。(笑い声)西側にいるあなたたちとは違って、私たちはプロパガンダの裏を見ぬき、行間を読む習慣がついています。あなたたちとは違い、いつでも本当の真実には、支配体制を転覆させる力があることを私たちは知っています」 
 
 バンダナ・シーバはこれを虐げられた知識と呼びました。偉大なるアイルランドの暴露記者クラウド・コックバーンが「正式に否定されるまでは何も信じるな」と書いているのは当を得ていると思います。(笑い声) 
 
 戦争で最初に犠牲になるのは真実であるという、古びた決まり文句がありますが、これは間違っています。最初に犠牲になるのはジャーナリズムです。ベトナム戦争が終わったときに、雑誌「エンカウンター」がこの戦争を取材してきた著名な記者ロバート・エレガントによる記事を掲載しました。彼は「近代の歴史で初めて、戦争の結果は戦場ではなく、印刷されたページ上で、そして何よりもテレビの画面上で決定された」と書きました。彼は戦争に負けたのは戦争に反対する報道を行ったジャーナリストの責任だと述べました。ロバート・エレガントの観点はワシントンで広く受け入れられた見識となり、今もそれには変わりはありません。イラクでペンタゴンが埋め込みジャーナリストを考え出したのも、批判的な報道がベトナム戦争に負けた原因だと信じたからです。 
 
 しかし真実はまったく逆でした。まだ駆け出しのレポーターだった私は、サイゴンに着いたその日に、おもだった新聞社やテレビ局の編集局を訪ねました。身の毛のよだつような写真を壁の掲示板に貼り付けているところがいくつかありました。ほとんどがベトナム人の死体と、切り取った耳や睾丸を手でつまんで見せているアメリカ兵の写真です。ある事務所には一人の男が拷問されている写真があり、拷問官の頭の上に漫画の吹きだしのステッカーが貼ってあり、それには「これで報道機関に口を割るだろう」という言葉が書かれていました。これらの写真はどれもまったく出版されませんでしたし、報道配信サービスに流れたこともありません。私はなぜですかと訊ねたのです。一般大衆が絶対受け入れないだろうという返事でした。それに、これを出版することは客観的でないし、公平でもないというのです。最初は私もこのもっともらしい理屈を受け入れたのでした。私もアングロ・アメリカの世界からすべての邪悪を洗い清めるための倫理的洗礼であるとされた、ドイツや日本に対する正義の戦争という物語を聞いて育った人間です。しかし、ベトナムに長く滞在するにつれ、私たちの犯している残虐行為は散発的でも異常でもなく、戦争そのものが残虐行為なのだということが分かってきました。これこそが本当の重大な物語なのですが、ほとんどニュースにはなりません。もちろん、軍隊の戦略や効果について非常に優れたレポーターたちが疑問をつきつけてきました。しかし「侵略」という言葉は一切使われませんでした。鎮痛剤として使われた言葉は「巻き込まれる」でした。アメリカはベトナムに巻き込まれたというのです。善意を持った巨人が失敗してアジアの泥沼にはまっているという作り話が、ひっきりなしに繰り返されました。政権を覆すような真実を報道したのは、本国に残ったダニエル・エルスバーグやシーモア・ハーシュのような告発記者だけでした。ハーシュはソンミ村での虐殺事件をスクープしています。ソンミ村(ミライ)大虐殺があった1968年3月16日のベトナムには、649人のレポーターがいたのに、そのうち誰一人として事件を報道しませんでした。 
 
 ベトナムでもイラクでも、周到に計画された政策や戦略は大量虐殺と隣り合わせになっていました。ベトナムでは、何百万人もの人々が立ち退きを強いられ、無差別砲撃地帯が設定されました。イラクに対しては、合衆国の強要によって、まるで中世の兵糧攻めのような経済制裁が90年代を通じて科せられました。その結果として、国連児童基金によると、5歳以下の幼い子供たちが50万人も命を奪われています。ベトナムでもイラクでも、禁止されている兵器が一般市民に対して使われています。兵器の実験として計画されたものでした。エージェント・オレンジはベトナムの遺伝的および環境的な秩序を変えました。軍隊はこれを「地獄作戦」と呼びました。議会がこれを発見したとき、この名前はより無害な「農場労働者作戦」に変更されましたが、何も変わったわけではありません。イラク戦争に対しても、議会はほぼ同じような反応を示してきました。民主党はこの戦争を非難し、名前を変え、拡張してきました。 
 
 ベトナム戦争の後に製作されたハリウッド映画も、ジャーナリズムと同じように、想像を絶する状況を正常なこととして描いています。もちろん、映画の中には軍隊の戦術に批判的だったものもありますが、すべてが侵略者側の苦悩に焦点を当てるように気を使った内容だったのです。これらの映画の最初の作品は、今では歴史に残る名作とされています。それは「ディア・ハンター」で、そのメッセージは「アメリカは苦しんだ、アメリカは傷ついた、アメリカの若者は東洋の野蛮人に対してできるかぎり闘ったのだ」というものです。「ディア・ハンター」は作品としての完成度が高く、俳優の演技も際立っていただけに、そのメッセージが及ぼす悪影響は致命的なものになりました。私が映画館で思わず大声で叫び抗議した唯一の映画だったことを認めます(拍手)。オリバー・ストーン監督の名高い映画「プラトゥーン」は反戦映画だといわれていますし、人間としてのベトナム人を垣間見せていますが、なによりもアメリカ人侵略者を犠牲者として賛美しています。 
 
 この原稿を書き始めたときには「グリーン・ベレー」に触れるつもりはありませんでしたが(笑い声)、先日ジョン・ウェインはこの世で最も影響力のある映画俳優だったという記事を読んで、気持ちが変わりました。私はアラバマ州モンゴメリーで1968年のある土曜日の夜、ジョン・ウェイン主演の「グリーン・ベレー」を見ました。私はそのころ悪名が高かったジョージ・ワレス知事をインタビューするためにモンゴメリーにいたのです。[注:知事は、南部の保守的で黒人を差別する風潮に乗じて、人種差別的な政策を訴えていた。] 私はベトナムから帰ってきたばかりだったので、この映画があまりにもばかばかしくて信じられませんでした。それでつい大声で笑い出し、笑いが止まらなくなったのです。(笑い声)すぐに回りの雰囲気がとても冷たく感じられました。一緒に映画を観ていたのは、南部で公民権運動をつづける活動グループ「自由の騎士」運動のメンバーでした。彼がこう言いました。「さっさとここを出て、思いっきり走って逃げよう」(笑い声) 
 
 私たちはそこからホテルまでずっと追いかけられました。しかし、追いかけてきた人々は誰一人として、自分たちの英雄であるジョン・ウェインが、第二次世界大戦で徴兵を避けるために、嘘をついたことを知らないでしょう。ウェインは偽者の英雄だったのに、彼が演じた模範的な人物像に導かれて、何千人もの若者たちが志願兵となり、ベトナムで命を落としました。ただしウェインに感化されなかった人もいました。この例外的な人物としてはジョージ・W・ブッシュとディック・チェイニーが有名です。 
 
 去年、ノーベル文学賞の受賞式で、脚本家ハロルド・ピンター氏は歴史的な演説を行いました。彼はある疑問を提示したのです。彼の言葉を引用します。「スターリン時代のロシアでは、凶暴で残忍な行為が組織的に広範に行われ、国家に服従しない思想は冷酷に弾圧された。こうした事実は西側でよく知られているというのに、合衆国による国家犯罪については、ただ表面的な記載が残されているだけで、証拠立てて検証し記録されることは決してない」。合衆国の権力が世界中で猛威をふるうために、夥しい数の人々が苦しみ、死に絶えていく。「それなのに」とピンターは訴えます。「誰も気がつかない。そんなことは起きていない。何も起こらなかった。たとえいま何か起きているとしても、何もなかったことにすればいい。どうでもいいことじゃないか。つまらない話だ」。ピンターの言葉はあまりにも現実離れしていて、とても信じることはできない。そう考えたBBCはイギリスで最も偉大な劇作家の演説を放映しませんでした。 
 
 私はカンボジアについていくつかのドキュメンタリー映画を作りました。最初の作品は「ゼロ年:カンボジアの沈黙の死」です。この映画では、ポルポト政権台頭のきっかけを提供したアメリカの爆撃を説明しています。ニクソンとキッシンジャーが始めたことをポルポト政権が完了したのです。CIAファイルを見ただけでも疑いはありません。私は「ゼロ年」をPBSに提供し、ワシントンに持っていきました。それを見たPBSの重役たちはショックを受けていました。ボソボソと内輪で囁きあっています。彼らは私に外で待つように言いました。とうとうそのうちの一人が出てきて「ジョン、君の映画は素晴らしいと思うけど、米国がポルポト政権への道を開いたという点については困るな」と言うのです。それで私は「証拠に疑問がありますか」と言いました。いくつかのCIA文書を引用して説明したのです。彼は「いや、そうじゃなくてね。僕たちは一応ジャーナリズム的な審判判定を行うことに決めました」という返事でした。 
 
 この「ジャーナリズム的審判判定」という言葉はジョージ・オーウェルが発明したとしてもおかしくない言葉です。実際に、彼らはポルポト政権から招待を受けたたった三人のジャーナリストのうちの一人を見つけてきたのです。もちろん、彼はこの映画を認めませんでしたし、それ以来私はPBSから連絡を受けていません。「ゼロ年」は60カ国以上の国々で上映され、世界一多くの観客を集めたドキュメンタリー映画だったのですが、米国ではまったく上映されませんでした。私がカンボジアで撮影した5本の映画のうち一本がニューヨークのPBS局のひとつであるWNETで放送され、それはたしか夜中の1時に放送されたのだと思います。ほとんどの人が眠っている時間帯のこのたった一回きりの放送で、エミー賞を受賞しました。なんという不可思議な皮肉でしょうか。賞を受ける価値がある作品に、観客がいないなんて。(笑い声) 
 
 ハロルド・ピンターが指摘した造反的真実は、帝国主義とファシズムとを関連付け、ほとんど報道されてこなかった歴史的闘争を説明していると思います。それはメディア時代の巨大な沈黙であり、現在のプロパガンダの秘密の真髄です。これほど巨大な規模のプロパガンダがありながら、多くのアメリカ人がそれなりの知識や理解を持っていることに私はびっくりしています。もちろん、私が問題にしているのはシステムのことであり、個々の人物ではありません。しかし、現在非常に多くの人々がジョージ・W・ブッシュ一味が問題だと思っているようです。ブッシュ一味が極めて危険なのは当然です。しかし、私の経験からすると、彼らは単に以前から起きていたことの極端な例にすぎないのではないでしょうか(拍手)。私の生涯で、共和党よりも自由主義の民主党のほうがもっと多くの戦争を始めてきました。この真実を無視する限り、プロパガンダのシステムと戦争システムの継続を保証することになります。民主党の一派が過去10年間英国を支配してきました。(笑い声)自由主義者であるとされるブレアは、近代の歴史でどの英国首相よりも多数の戦争に英国を引きずりこんできました。もちろん、現在ブレアのお友達はブッシュですが、彼の初恋の人は20世紀で最も凶暴な大統領ビル・クリントンだったのです。(笑い声)ブレアの後任であるゴードン・ブラウンもクリントンやブッシュの崇拝者です。先日、ブラウンはこのような発言をしました。「英国が過去の大英帝国について謝罪する日は終わった。お祝いするべきだ」 
 
 ブレアやクリントン、そしてブッシュと同様に、ブラウンも歴史に対する闘争に勝利を収めたという自由主義的真実を信じ込んでいます。大英帝国下のインドで英国が強要した飢饉で餓死した何百万人もの人々のことは、アメリカ帝国の下で死んでいった何百万人もの人々のことと同じように忘れ去られるだろうと確信しています。ブレア後継者であるブラウンもまた職業ジャーナリストが味方についていると信じています。ほとんどのジャーナリストたちは、あるイデオロギーを信奉する民衆指導官として訓練を受けてきました。それは、自分たちがイデオロギーの範疇を超越していると思い込むイデオロギーなのです。彼らは自分たちの立場を自覚しているかどうかに関わらず、現代社会を支える柱として当然のように中心的役割を演じています。制限のない開きっぱなしのイデオロギーは、これまで知られてきた中でも最もパワフルで危険なイデオロギーであり、これこそが自由主義なのです。私は自由主義の価値を否定しているのではありません。その逆です。私たちは皆その恩恵を受けています。しかし、その危険性、その無制限な野心、すべてを飲み込むそのプロパガンダの力を否定することは、本当の民主政治(デモクラシー)に対する私たちの権利を否定することに他なりません。なぜならば、自由主義と本当の民主主義は同じではないからです。自由主義は19世紀にエリート階級のカルトとして発達したものです。本当の民主主義は決してエリート階級から譲り受けられたことはありません。それは常に闘って勝ち取られてきたのです。(拍手) 
 
 反戦連合体である「平和と正義のための連合」の幹部メンバーの発言をここで引用します。「民主党は現実的な政治活動を行っています」。ここで彼女が引用している自由主義の歴史的観点は、ベトナムのことでした。彼女によると、ジョンソン大統領は民主党議会がベトナム戦争に反対の票を投じるようになってから、軍隊をベトナムから引き上げ始めたと言うのです。それは事実とは違います。軍隊はその後4年間過ぎてから、ようやくベトナムを撤退し始めました。その間に米国はそれ以前数年間にわたって殺した人々の合計を上回るもっと多くの人々を、ベトナム、カンボジア、ラオスで殺戮したのです。それと同様なことがイラクで起きています。爆撃は去年から倍増していますが、これは全く報道されていません。この爆撃を始めたのは誰でしょうか。ビル・クリントンが始めたのです。1990年代に、クリントンは婉曲的に「飛行禁止区域」と呼ばれる地帯に爆弾を雨のように降らせました。その間に経済的制裁と呼ばれる中世的な兵糧攻め政策を押し付けました。私が前述したように、数値として記録が残っている50万人もの子供たちを含め、約百万人もの人々を死に追い込んだのです。このような大虐殺があったことなど、まったく主流報道機関では報道されていません。去年、ジョンズ・ホプキンス大学公共保健学部が出版した調査によると、イラク侵略以来65万5千人以上のイラク市民が侵略そのものが直接の原因で死亡しました。公式の文書によると、ブレア政権はこの数値が信頼できるものであることを知っていたことが明らかになっています。2月に、この調査報告の著者であるレス・ロバート氏は、この数値はルワンダの大量殺戮を調査したフォーダム大学の調査結果と同等の数値であると発言しました。ロバート氏が明らかにしたこのショッキングな事実に対するメディアの反応は沈黙でした。世代を代表するこの組織的大虐殺の最も悲惨な物語は、ハロルド・ピンターの言葉を借りるならば、「何もなかったことにすればいい。つまらない話だ」ということなのでしょうか。 
 
 自分を左派だと考える多くの人々が、ブッシュによるアフガニスタン攻撃を支持しました。CIAがオサマ・ビン・ラディンを支援していたことなどは無視され、クリントン政権が秘密裏にタリバンを後押ししていたことも、彼らに対するハイレベルの要約説明会がCIAで提供されていたことも、米国ではほとんど知られていません。タリバンは巨大石油会社ユノカルと秘密のパートナーシップを結んで、アフガニスタン全土に石油パイプラインを構築していたのです。タリバンが女性を迫害している点を追求されたクリントン政権の役人の返事は「そのくらいなら許せるさ」というもの。ブッシュがタリバンを攻撃することに決めたのは、9-11事件の結果としてではなく、その2ヶ月前の2001年7月であったことを示す説得力のある証拠があります。これは米国内では公式にはまったく知られていないことになっています。アフガニスタンにおける民間人死傷者の規模についても同様です。私の知るところでは、主流メディアのレポーターとしてたった一人、ロンドンのガーディアン紙のジョナサン・スティールがアフガニスタンの民間人死傷者について調査を行っており、彼の推測では2万人の民間人が死亡したものとされ、しかもそれはすでに3年前の話です。 
 
 延々と続くパレスチナの悲劇は、いわゆる自由主義左派と呼ばれる人々の沈黙と追従的態度に大きな責任があります。ハマスはイスラエルの破壊を誓っていると繰り返し報道されています。ニューヨーク・タイムズ紙、アソシエート・プレス、ボストン・グローブ、どれでもご自由に選んでみてください。これらの報道機関はすべてこの決まり文句を毎回免責条項に使っていますが、それは嘘です。ハマスが10年停戦を申し入れたことはまったく報道されていません。もっと重要なことは、過去2、3年の間にハマス内でイスラエルの現実という状況を認識する歴史的なイデオロギーの転換が起きている点について、ほとんど知られていないこと。そして、イスラエルがパレスチナの破壊を誓っていることについては、口にできないという点です。 
 
 パレスチナの報道に関し、グラスゴー大学による画期的な調査があります。英国内でテレビのニュースを見ている若者たちにインタビューを行ったところ、90パーセント以上の視聴者が不法移住者というのはパレスチナ人のことだと思っていることが分かりました。テレビは見れば見るほど、知識がなくなるというのは、ダニー・シェクターの有名な一句です。 
 
 現在最も危険な沈黙は、核兵器と冷戦の復活に関するものです。ロシアは東ヨーロッパにあるいわゆるアメリカ防衛機構がロシアを服従させ屈辱を与えるために考えられたということを明白に理解しています。しかし、こちらの新聞第一面では、プーチンが新しい冷戦を始めると報道されています。しかも、従来の戦争と核戦争との区別をあいまいにし、長い間の野望を果たすために考えられた「信頼性代替弾頭(RRW)」と呼ばれる新しいアメリカ原子力システムの開発については、沈黙が続いています。 
 
 それと同時に、自由主義メディアはイラク侵略前に果たした同じ役割を担っており、イランの抵抗力を弱める準備が整えられています。民主党について言えば、例えばバラク・オバマが、ワシントン権力体制のプロパガンダ機関の一つとして古くから影響力をふるってきた「外交委員会」の代弁者となっている様子を観察してください。軍隊を引き上げることを望んでいると発言するオバマは、しかし次のように書いています。「我々はイランやシリアなど長年にわたる敵国に対して、軍事力を使う可能性を排除してはならない」。そして、自由主義者のオバマの演説を聞いて下さい。「前世紀の我々の指導者たちは、深刻な危機に直面したときにある誓いを立てた。アメリカはそのお手本となる行動によって、世界を導き、救い、国境を越えて何十億人もの人々が求めてきた自由のために立ち上がり、闘うのだ」 
 
 これこそがプロパガンダ、言い換えると洗脳の核心であり、すべてのアメリカ人、そしてアメリカ人ではない私たち多くの人間の生活の中に深く浸透している考えなのです。しかし、右派から左派、非宗教的な人たちから宗教を信奉する人たちに至るまで、過去半世紀にわたって、ほとんどの人々に知らされていない事実があります。それは、米国政権はこれまでに50カ国の政府、しかもそのほとんどが民主主義によって選出された政府を転覆させてきたという事実です。その過程で、30カ国が攻撃され、爆撃され、無数の人々の命が失われました。ブッシュ攻撃は結構ですし、正当なことではありますが、何十億人もの人々が求める自由のために立ち上がり、闘うなどという、子供だましの民主党の誘惑に惑わされた瞬間、歴史のための闘いは敗北に終わり、私たち自身も沈黙を強いられることになってしまいます。 
 
 では私たちはどうしたらよいのでしょうか。私が講演を行った多くの会合でよく聞かれる質問ですし、この会議のように知識の豊かな人々が集まる会議でさえもその質問があるということ自体、興味のある点だと思います。私の経験では、いわゆる第三世界諸国の人々はほとんどそのような質問をしません。何をすべきか知っているからです。中には自由や命の代償を払った人々もいますが、彼らは何をすべきかを知っていたのです。この質問に対し、民主的左派の人々は未だに答を出していません。 
 
 本当の情報、造反的真実はあらゆる意味で最も強力な影響力を持っています。メディアが大衆の代弁をするなどとは決して信じてはなりません。それはスターリン主義のチェコスロバキアでありえなかったことであり、ブッシュ政権下の米国でもありえないことです。(拍手) 
 
 長年ジャーナリストとして生きてきたこれまでの人生で、私は大衆の意識が今ほど急速に高まるのを見たことがありません。もちろん、その方向性や形態はまだ不明です。それは人々が政治的な選択肢に深い疑いを抱いているからであり、民主党が左派の選挙民を誘惑し分断することに成功しているからです。しかし、優越した暮らし方であるとして徹底的に吹き込まれた思想や、アメリカ神話の絶対的な規模や、現在の作り上げられた恐怖状況を考慮すると、このような批判的大衆意識の拡大はさらに驚くべきことだと思います。 
 
 去年ニューヨーク・タイムズ紙が社説で謝罪をしたのはなぜでしょうか。ブッシュの戦争に反対だからではありません。イランに対する報道を見れば分かるでしょう。あの社説は、人々がメディアの隠された役割を見抜き始め、行間を読み始めたことを認める稀な表明だったのです。 
 
 イランを攻撃した場合は、攻撃に対する反動や引き起こされる激変状況は予測できません。ブッシュが国家安全機構および本国安全対策に関する大統領指導権を発動することにより、緊急事態下にあるすべての政府機能を支配下に置くことが可能になります。憲法が一時停止されることもあり得るでしょう。何十万人にもおよぶいわゆる「テロリストや敵国戦闘員たち」を拘留する法律がすでに成立しています。これを理解することは、パラノイアでも何でもありません。このような危機について、人々はすでによく理解していると思います。彼らは9-11事件当時に比べ、またサダム・フセインとアルカイダをむすびつけたプロパガンダに騙された当時に比べ、かなり賢明になってきました。だからこそ去年の11月に民主党に票を入れたのですが、また裏切られてしまったのでした。しかし、人々は真実を求めています。ジャーナリストは権力の手先ではなく、真実の使徒でなければなりません。 
 
 私は、企業報道機関を監視し、解体し、それに立ち向かう人民の運動から生まれる第五階級の構築が可能だと思います。あらゆる大学で、すべてのメディア学部で、すべてのニュースルームで、ジャーナリズムを教える教育者たち、そしてジャーナリスト自身が、にせものの客観性という名前のもとに許してきた流血に、現在自分たちがどのような役割を担っているのか、問い詰める必要があると思います。メディア機構の内部でこのような運動があれば、まったく未知のペレストロイカが到来するかもしれません。これは可能なことです。沈黙を破ることは可能です。英国では全国ジャーナリスト組合が急進的な変化を成し遂げ、イスラエルのボイコットを呼びかけました。(拍手)ウェブサイトMedialens.org では独力でBBCの責任を追及してきました。米国では、反逆精神に富む多くのウェブサイトがあちこちに広がっています。全部の名前を挙げることはできないけれども、例えば、トム・フィーリーのインターナショナル・クリアリングハウス、マイク・アルバートのZNet、カウンターパンチ・オンラインやFAIRの素晴らしい仕事振りなどです。イラクに関する最も優秀な報道は、ウェブで掲載されています。ダール・ジャマイルの勇気あるジャーナリズム(拍手)、ファルージャ包囲戦の様子を市内から伝えたジョー・ウィルディングのような市民レポーターなどです。 
 
 ベネズエラでは、グレッグ・ウィルパートの調査によって、ウーゴ・チャべスに向けられた毒々しいプロパガンダが覆されました。勘違いをしてはなりません。腐敗したRCTVを代弁して西側で行われたキャンペーンの陰で、ベネズエラの多数派の言論の自由が脅かされていたのです。私たちがここでやらなければならないことは、この抑圧されている知識をアンダーグラウンドから引き上げ、一般市民の人々に届けることなのです。 
 
 私たちは急いでことを進める必要があります。自由民主主義は今や企業独裁政治の形態へと突き進んでいます。この歴史的な転換期に、メディアはその仮面に使われることを拒否しなければなりません。逆にそのこと自体を人々の緊急問題として取り上げ、直接行動を促す必要があります。偉大な告発者トマス・ペインは、大衆の大多数が真実や真実のアイデアを拒否された時こそ、言論のバスティーユ監獄を襲撃する時だと警告しました。今がその時なのです。(拍手) 
 
*講演のトランスクリプトはデモクラシーナウ!で放送された内容をそのまま訳したものです。この演説のビデオは今年の10月か11月頃に朝日ニュースターで放送される予定です。 
 
翻訳:宮前ゆかり(TUP)/協力:デモクラシーナウ!ジャパン 
 
原文URL: http://www.democracynow.org/article.pl?sid=07/08/07/130258 
www.democracynow.org <http://www.democracynow.org/> 
 
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備考:デモクラシー・ナウ!ジャパンとビデオ放送に関する情報 
 
デモクラシー・ナウ!ジャパンのホームページ: 
http://democracynow.jp/ 
 
ビデオのページ: 
http://democracynow.jp/stream/ 
デモクラシー・ナウ!についての紹介: 
http://democracynow.jp/about/ 
 
デモクラシー・ナウ!を放送する朝日ニュースターのサイト: 
http://asahi-newstar.com/index.php 
 
デモクラシー・ナウ!の放送ページ: 
http://asahi-newstar.com/program/democracy/ 
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