2008年03月10日21時17分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200803102117241

橋本勝21世紀風刺画日記

第90回:番号で管理する思想は不滅です

  国民すべてに11ケタの番号をつけて個人情報を管理し、住民サービスの向上をはかろうとして始められた住基ネット。だが、個人情報漏れの危険、プライバシーの侵害などを理由にした違憲訴訟が各地で起こされている。さて先日、最高裁が住基ネットは合憲の判決を下した。2002年から、住基ネットは稼動をはじめたが、まったく利用されていない。このままだと、1500億円の無駄遣いということになりかねない。 
 
 しかし権力側にとって、住基ネットに個人の情報をどんどん入力していくことで個人情報のすべてを簡単にえることが可能になる。国にとり情報管理には、最適なシステムなのである。 
 
 ナチス・ドイツの強制収容所では、収容者の腕に番号を刻印して、人間の管理の徹底化をはかった。そして日本で、国家権力の下請け機関となっている観のある最高裁が、住基ネットに合憲の判決を下したのは当然かもしれない。(橋本勝) 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。