2008年10月18日11時13分掲載  無料記事
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喜多幡佳秀のアジア&世界

テスコの衣料品心仕入先はインドのスウェットショップ(搾取工場)」

  英国の市民団体「ウオー・オン・ウオント(貧困との戦い)」と「レイバー・ビハインド・ザ・ラベル(商標の裏側の苦役)」は、6月26目、英国最大の小売店チェーンのテスコに衣料品を納入しているインドの工場で、労働者が1日16時間、生活賃金の半分で働かされていることを明らかにし、同27目に開催される年次株主総会に、この問題を調査したインドの研究者を出席させ、抗議すると発表。同23目にはBBCが、スラムの工場や難民キャンプでプリマークの衣料品を作っている貧しい人々(子どもを含む)の低賃金・長時間労働告発番組を放映した。(『労働情報』特約) 
 
  調査によると、バンガロールにあるテスコの大手仕入先工場で、労働者たちは週60時間、1目1.5ポンド(1ポンドは約210円)の賃金で働いている。米価が20%値上がりしたため、生活は一層苦しくなっている。 
 
  厳しい納期を守るため、労働者たちは通常ノルマの倍をこなさなければならず、目標を達成できなかったり、病休を取ったり、2日連続で遅刻すると解雇される。そのため、昼食を抜かしたり、トイレに行く回数を減らすために水を飲まない労働者もいる。 
 
  工場では労働組合の結成は認められておらず、労働者たちは組合に加盟すると解雇されると脅されている。これはテスコのCOC(企業行動基準)に反している。 
 
  「ウオー・オン・ウオント」は昨年の株主総会に労働者への公正な待遇を求める決議を提案。経営側はこの決議を拒否したが、5分の1の株主が経営側の対応に反対した。これはかつてないことである。 


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