2009年07月01日20時14分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

134回 東国原総裁が実現!かくて自民党は自滅党に

  テレビはバライティー番組ばかりで、しかも出てくるのはおなじみの芸人ばかり。政治家さんも人気とりのためかそのような番組に出たがる。タレントの政治家への転身も相変わらず続いている。そんな政治家のタレント現象のきわみともいうべき事がおこった。 
 
  東国原宮崎知事の「私を自民党総裁にしてくれるなら選挙に出ます」騒動である。芸人というのは目立ちたがり屋である、お笑い芸人出身の東国原知事の思い上がりが過ぎると思える言動も、芸人の本能の発露と思えばわからないことはない。しかもそれなりに頭もよく、それなりに努力家で、それなりに弁舌もたくみで、人の心をつかむのがうまい、しかもそれなりに機を見るに敏(すべてにそれなりがついているのは私なりの皮肉) 
 
  一介の芸人から知事への華麗なる転進をとげ、それなりの成果を挙げた。次は一国のトップである首相になってやろうというわけである。しょせん芸人は、権力志向。反体制の烙印をおされたらテレビのスターにはなれない。食っていくため、その道でのし上がっていくために、体制に従順であろうとするのは当然というべきか。もっともそれは芸人にとどまらず表現を生業にしているものすべてにいえることかもしれない。しかし表現者たるもの、それなりの反骨精神はあると思うのだが・・・ 
 
  それにしても東国原氏が自民党総裁(実際には候補ということ)になり、首相になった時の日本を想像するとゾッとする。なんとかの一つ覚えとやらで「地方分権、地方分権!」と繰り返すしかないものが、自分は人気があるから首相になれると錯覚し、そんな人を党のお偉方が出馬の要請に行くとは・・・・・ 
 かくなる上は本当に東国原新総裁の下に総選挙をお戦いになればいい。かくて自民党は壊滅、そして政治的にもタレントとしても失墜した東国原氏を、テレビで見ずにすむようになるだろう。 


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