2009年09月25日13時10分掲載  無料記事
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橋本勝の21世紀風刺絵日記

140回  日本プロ野球界の新自由主義球団!巨人軍は崩壊する運命にある

  プロサッカー界の名門ヴェルデイから、読売新聞につづき日本テレビもスポンサーを降り全面撤退、プロ野球の盟主たる巨人の地位をサッカー界でもねらった読売グループの野望は頓挫という結末をみたのである。 
 
  ところで野球界でも巨人の地位は決して安泰ではない。巨人はセリーグ3連覇という圧倒的強さをみせながらも、人気は下落するばかりである。テレビの巨人戦にしても、9%そこそこという視聴率のため、地上波のゴールデンタイムでの巨人戦の中継はほとんどされなくなった。いずれ巨人戦のテレビ中継は皆無となるだ 
ろう。 
 
  そう、強ければいいというものではないのである。FAとか、希望枠制度と、勝手にルールを作り変えて、1流選手をカネの力でどんどん巨人は獲得してきた。他チームの4番打者を買いあさり、清原、江藤、ペタジーニ、ローズ、ラミレス、小笠原など、投手ではエース級のグライシンガー、クルーン、野口、豊田等々であ 
る。特に罪深いのは同じセリーグで戦うチームから強打者やエース投手を取ってしまったことである。 
 
  これは自分のチームの力を上げると同時に、相手チームの戦力を低下させるということで戦力差をより拡大させる。その効果が劇的に現れたのが、対ヤクルトと、ベイスターズ戦。両チームとも10回戦って2回勝つのがやっとという情けなさ。それもそのはずヤクルトは4番とエースのラミレスとグライシンガーを、べイスターズは抑えのクルーンを取られてしまったのだから、もはやこの両チームの巨人戦は1軍と2軍の試合みたいで面白くもなんともない。 
 
  このような卑劣な戦力差作りは野球界の自滅を招くだけである。アンチ巨人ファンを増やすだけでなく、アンチ野球ファンを増やしているというしかない。 
 
  いずれ野球を愛しているわけではない読売グループは、商売としての旨味がなくなれば野球からも全面撤退するかもしれない。読売のボス、ナベツネこと渡辺恒雄が1リーグ騒動の際、組合を作り抵抗する選手に言いはなった「たかが選手が」は彼の本音であろう。人気チーム巨人は大量の観客を動員し、テレビ中継で高い視聴率を獲得し儲けさせてくれるだけでなく、読売新聞の読者を増やすための拡張材料としても大いに利用価値があったのである。読売を1000万部という日本1の新聞にすることに貢献してきた。 
 
  その読売のボス、ナベツネは野球界のボスにとどまらず、政治の世界でも大きな影響力を及ぼそうとしてきた。そして憲法改 
正、特に9条を変えることに異常なまでの執念をみせてきた。それには1000万部の読売新聞が大いに役立つ、野球と政治を通底させることでナベツネは自らの宿願成就を図ってきたのである。 
 
  今、政治の世界では政権交代という大転換がおき、自公政権の応援紙であった読売としてはまずいことになった(そこはしたたかなナベツネ、民主党に擦り寄る姿勢をみせている)、野球の世界でも巨人人気の下落で御用済みとして巨人は捨てられることになるかもしれない、でもそれはプロ野球の健全化を招くということで大いに歓迎すべきことかもしれない。 


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