2009年12月13日11時19分掲載  無料記事
http://www.nikkanberita.com/print.cgi?id=200912131119090

橋本勝21世紀風刺画日記

145回 PTSDになる帰還兵こそ「健全な精神」の持ち主だ

ブッシュが始めてから8年がすぎようとしているアフガン戦争だが 
事態はいっこうに好転せず泥沼化するばかり 
そんな今オバマ大統領が3万人の米軍の増派を発表した 
これでアフガンでの米軍は10万人となる 
そしてアフガンの安定化をはかり18ヵ月後に米軍の撤退を開始するという 
 
しかしこの出口戦略うまくいくのか疑問である 
ノーベル平和賞受賞者であるオバマだが彼はまた米軍最高司令官でもある 
アフガン戦争に負けるわけにはいかないとの今回の米軍増派 
だが多分タリバンとの戦いは激化し、一般のアフガン住民の犠牲も拡大 
もちろん米軍の戦死者も増大するだろう 
 
さらに過酷な戦争体験は米兵の心に深刻なダメージをあたえずにはおかない 
PTSD(心的外傷後ストレス障害)である 
戦友の無残な死、ダレが敵か、味方か分からないことからくるストレス 
絶えざる死の恐怖、そしてアフガン住民を殺した(特に女性や子ども)ことによる 
罪の意識が心をさいなむ、アメリカに帰国しても普通の生活に戻れず 
悪夢にうなされる苦しみの日々から自殺をはかる者も・・・・ 
 
イラク、アフガンの帰還兵のうちおよそ3人に1人が 
PTSDにかかっているという 
兵士としてはあまりに弱すぎる者たちといえようか 
いや本来、人間は殺し殺されるというような戦争に不向きな生きものではないか 
それが無理矢理そうした状況にたたきこまれる 
狂ってこそ当たり前で、平気でいられる者こそ異常ではないか 
私には3分の1のPTSDになった人の方が正常に思える 
 
過酷な戦争体験をしながら心にダメージをうけなかった人の方が気になる 
もし、戦争体験をした兵士の3分の2以上がPTSDになるようであったら 
人間が戦争をすることなど不可能になるだろう 
殺し殺されの戦争を体験をしてもなんの心的後遺症が残らなかった 
帰還兵こそ治療の必要があるのではないかと思う。 


Copyright (C) Berita unless otherwise noted.
  • 日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
  • 印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。