2010年09月08日00時28分掲載  無料記事
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橋本勝21世紀風刺画日記

161回 アメリカはいつになったら「西部劇」から抜け出すのだ

ついにイラクから米軍の戦闘部隊が撤退した 
でもこれでイラク戦争が終わったわけじゃない 
ニューヨークのツインタワービルへの「自爆テロ」を契機に 
アメリカが開始した「テロとの戦い」 
アフガニスタン、イラクともにあっけなく勝利を 
治めたはずなのに、戦いは泥沼化・・・・・・ 
ブッシュからオバマに大統領は変わっても 
アメリカの「戦争中毒」は変わらない 
なぜ?その問いへの答えのヒントが 
アメリカの西部劇映画だ 
21世紀になってすっかりすたれたジャンルで新作もほとんど作られていない 
だが、西部劇的な感じ方、考え方は、いまだにアメリカでは健在である 
おそらく少年時代に西部劇の大ファンだったろうブッシュなど 
すっかり「西部劇」に洗脳されていたと思わざるをえない 
改めて大統領の時のブッシュの映像を見ると 
腰のガンベルトに銃をぶら下げならず者たちに、にらみをきかせる 
まるで西部の保安官ワイアット・アープ気取りの 
その物言いと、物腰に思わず苦笑してしまう 
そこで今回の絵を見ていただきたい 
それはツインタワービル崩壊後のグランド・ゼロに 
どのような新ビルを建てたらいいのかのデザインが公募された時 
それに応募しようと思ったわが試案を絵にしたもの 
アメリカ人が誇りとする 
ニュー・フロンテア・スピリットを 
象徴する2丁拳銃をツインタワーに見立てたもので 
アメリカの自由と力は不滅だ、そしてアメリカの「力こそ正義」である 
アメリカに逆らうものは許さないとの高らかな宣言 
もちろんその「銃」が「核」につながるのはいうまでもないだろう 
残念ながらこのデザイン、アメリカの意図が 
露骨に表現されすぎていたためか、採用されずに終わった 
そして銃(軍事力)で正義と平和を実現しようとする 
西部劇国家アメリカはこれからも存続し 
そのため世界の大迷惑は続くことに。 


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