2011年03月06日13時06分掲載  無料記事
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市民活動

取り調べの可視化を求め3月9日に市民団体が集会

  アムネスティ・インターナショナル日本は3月9日、ゲストに布川事件冤罪被害者桜井昌司さんを招き、『院内集会・なぜ取調べの一部録画はだめなのか』を、取調べの可視化を求める市民団体連絡会主催で開催する。(日刊ベリタ編集部) 
 
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院内集会 
なぜ取調べの一部録画はだめなのか 
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日時:3月9日(水)12:00〜13:00 
会場:参議院議員会館 B103会議室(地下1階) 
最寄り駅:地下鉄「国会議事堂前」または「永田町」駅 
(議員会館1階ロビーにて通行証をお受け取りください。) 
 
  ここ数年、多くの冤罪事件が明らかになり、そのたびに取調べの可視化(取調べ全過程の録画)が叫ばれてきました。そして2010年にも、村木厚子元厚生労働省元局長に無罪判決が言い渡された「厚労省元局長事件」において、冤罪が作りあげられていく過程が裁判で明らかになりました。その後の新聞での世論調査では、取調べの可視化について81%が賛成と回答しています。 
 
  現在、検察庁および警察庁は、裁判員裁判対象事件について、一部録画を行っています。また、「厚労省元局長事件」に対する批判を受け、最高検察庁は特捜事件の取調べの一部録画を試行する方針を打ち出しました。一方、今年1月の報道によれば、政府・与党は2012年の通常国会に、取調べの可視化に向けた刑事訴訟法改正案を提出する方針であるとも伝えられています。 
 
  私たち市民団体は、取調べの一部録画に強く反対し、早期の取調べの可視化(取調べ全過程の録画)の導入を求めています。この機会に、取調べの一部録画にどのような問題があるのかを明らかにするため、院内で市民集会を開催いたします。奮ってご参加ください。 
 
<スピーカー> 
桜井昌司さん (布川事件冤罪被害者) 
1967年に茨城県利根町で男性が殺害された「布川事件」で、杉山卓男さんとともに強盗殺人容疑で無期懲役の判決を受ける。1978年に最高裁が上告を棄却し、刑が確定して1996年に仮釈放されるまで服役。拘置所と刑務所で囚われていた期間は29年に及ぶ。無実を訴え再審を2001年に請求(第二次再審請求)。2008年、東京高裁は自白の信用性に疑問を呈して再審開始を認め、2009年12月15日、最高裁も高裁の判断を支持して再審開始が決定した。2010年7月に再審公判が始まり、12月に結審、2011年3月16日に判決が出る。 
 
指宿 信さん (成城大学法学部教授) 
北海道大学大学院修了。鹿児島大学教授、立命館大学教授等を経て、2009年より現職。法学博士。ジョン・マーシャル・ロー・スクール、シドニー大学、ニュー・サウス・ウェールズ大学に、客員研究員、教授資格フェローとして在籍。法と心理学会副理事長、情報ネットワーク法学会副理事長等を務める。季刊「刑事弁護」編集委員。著書として、『被疑者取調べと録画制度』(商事法務、2010)、『刑事手続打切り論の展開』(日本評論社、2010)、『法情報学の世界』(第一法規、2010)、監訳・訳書として、『無実を探せ!イノセント・プロジェクト』(現代人文社、2009)、『極刑』(岩波書店、2005)などが 
ある。 
 
【主催】取調べの可視化を求める市民団体連絡会 
呼びかけ団体:アムネスティ・インターナショナル日本/監獄人権センター/人権市民会議/日本国民救援会/ヒューマンライツ・ナウ 
 
【共催】日本弁護士連合会 
 
●お問い合わせ● 
アムネスティ・インターナショナル日本 TEL:03-3518-6777 
E-mail:info@amnesty.or.jp 


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