2011年04月04日21時56分掲載  無料記事
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東日本大震災

もう原発はいらない!市民350人が東電に抗議

  「予測を超える事態が続き、最悪の危機はまだ終息していない。なんとかこれ以上の事態が起きないことを願う。しかし、東日本は今後100年、放射能汚染したものを食べ続けなければならない」…4月3日午後、東京都千代田区の東京電力本社前でたんぽぽ舎共同代表柳田眞さんは抗議に集まった350人の市民に向かって語りかけた。「地震や津波は天災です。しかし、福島第一原子力発電所の事故は全て『人災』です!」。(上林裕子) 
 
  予想を超えた地震と津波だった、と「想定外」であることを強調する東電に対し、柳田さんは『人災』である証拠を2つ挙げる。 
(1)福島第一原発が大惨事を起こした原因は非常用ディーゼル発電機を含めた全電源が使えなくなったからだ。同じ津波の被害を受けた福島第二原発と、東北電力女川原発は非常用電源を高い位置に置き、津波の被害を免れた。我々は東電に対し、何度も福島第一原発の非常用電源を高い位置に置くよう申し入れたが、東電は耳を貸さなかった。 
(2)東電と政府は初期対応を誤った。米国が早い段階で援助を申し入れたのに断った。その理由は、米国の対策が廃炉を前提としたものであったからだ。初期に対策を講じていれば、放射能汚染の拡大を招かずに済んだかもしれないと思うと残念である。 
 
  抗議集会をたんぽぽ舎が震災の翌日に東電に申し入れに来た時はわずか20人だったが、この日集まったのは350人ほど。それぞれが手づくりのプラカードを持って集まった。 
 
  事故以来、全国各地で市民による反原発の集会が開かれているが、国内メディアはそうした動きをほとんど取り上げない。この日も熱心に取材していたのは海外メディアだった。 


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