2011年09月03日08時51分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】東京電力による業務上過失死傷罪を告発する・   その2、事故の原因は東京電力による安全費用の節約  槌田 敦  

  ◆ 地震と原発事故情報 その160 ◆ 
★1.9.1関東大震災に思うー朝鮮人暴動のデマに政府が関与していた 政府の「やらせ」「情報の隠蔽・操作」は昔からあった。 
                      糸色のぞむ 
★2.9/2(金)3本の上映会+山崎久隆さんの解説 
   〜東京湾に浮かぶ2つの原発・核燃料輸送・劣化ウラン弾〜 
   ワンコインで3本+原子力空母の冊子プレゼント(数量限定)♪ 
★3.東京電力による業務上過失死傷罪を告発する・ 
   その2、事故の原因は東京電力による安全費用の節約 
                     槌田 敦 
★4.脱原発の歌 TV流れず、「背後に大きな力が…」 
タブーに負けない芸能人、替え歌、CD、放送メディア以外で話題に 山本太郎さん「自分をごまかしたくない!」 
★5.「スペースたんぽぽ」より2つ 
★6.たんぽぽ舎のメールは5000人強へ発信 
 
 
★1.9.1関東大震災に思うー朝鮮人暴動のデマに政府が関与していた。政府の「やらせ」「情報の隠蔽・操作」は昔からあった。 
                       糸色のぞむ 
 
◯ この間マスコミを騒がせた九電、北海道電力の「やらせ」メールはたんに一電力企業による暴走ではなく、監督官庁であり、またその暴走をチェックする部署であるところの経産省、資源エネルギー庁、原子力安全・保安院自らが音頭・指示を行った国家ぐるみの組織的犯罪であることが次々に明らかになっている。それだけではない。3.11の福島原発以降政府・大マスコミが一体となって事故の状況を隠蔽し、真実を訴えるフリージャーナリスト達に対して「流言飛語・風評被害」を広めるものとして次々とマスコミの表舞台からパージし、国民から「真実」を隠蔽することにやっきとなっていたことが、この間多くの国民がしることとなり、マスコミの調査においてでさえ、政府発表はその信頼性において下から二番目という不名誉な評価を得ている。 
 
◯ しかしこのような政府による「やらせ」「情報の隠蔽・操作」は今に始まったことではない。今を去ること88年前の今日、即ち9月1日の関東大震災において当時の軍隊・警察・自警団が「朝鮮人・中国人による放火、井戸への投毒、暴動」というそれこそ「流言飛語」によって日本人社会主義・無政府主義と合せて6千人以上の朝鮮人・中国人が殺された。この「流言飛語」の流布、伝播において当時の政府、関係当局が大きく関与していたことが現在では資料的にも明らかになっている。 
 
◯ 関東大震災五十周年朝鮮人犠牲者調査・追悼事業実行委員会(編)の『かくされていた歴史−関東大震災と埼玉の朝鮮人虐殺事件−』によれば、「例えば内務省警保局では2日、海軍の船橋送信所を通じて『東京における朝鮮人暴動』を全国に打電し、各府県知事に警戒を訴えている。またその典型例を埼玉県に見ることができる。埼玉では、内務省の示唆により2日、県内務部より1市9郡をへて各町村に対し、次のような内容の『通牒文』が発せられたのである。『東京に於ける震災に乗じ暴行を為したる不逞朝鮮人多数が川口方面より或いは本県に入り来るやも知れず、又其間過激思想を有する徒之に和し彼等の目的を達成せんとする趣聞き及び其毒手を揮わんする…」このようなまさしくデマが政府及び関係当局によって流されることにより、パニック状態に陥った当時の東京の市民(自警団)を巻き込み、先の朝鮮人大虐殺に繋がっていったのである。 
 
◯ まことに「流言飛語・風評被害」の発信元は時代は変わっても常に時の権力者=政府であることには変わりはない。88周年となる9.1関東大震災にあたりそうした事を思い出しておくこともまた「歴史の教訓」を学ぶ事となり、スリーマイル・チェルノブイリと「歴史の教訓」を学ばない各電力会社・政府の姿勢を批判するする上での一つの武器になるであろう。 
 
 
★2.9/2(金)3本の上映会+山崎久隆さんの解説 
   〜東京湾に浮かぶ2つの原発・核燃料輸送・劣化ウラン弾〜 
   ワンコインで3本+原子力空母の冊子プレゼント(数量限定)♪ 
 
 ◆日 時:9月2日(金)18:30開場、19:00上映開始 
 ◆場 所:スペースたんぽぽ 
    東京都千代田区三崎町2−6−2ダイナミックビル4F 
  TEL 03-3238-9035 
 ◆参加費:500円 
 ◆上映映画の紹介: 
 
1 原子力空母の危険性(45分) 
  東京湾に原発がある!?横須賀にいたジョージ・ワシントンは3/11地震発生直後、すぐに日本を離れました。現在はまた戻っていますが、その危険性は、原発となんら変わりありません。過去には、汚染冷却水の大量漏洩、火災など事故が相次いで起こっています。しかし米海軍は、日本政府に対して、原子力艦船の事故についての情報を公開しようとせず、日本政府も、立入って調査や、安全性の審査ができないのです。 
  実は身近に迫っている原子力空母の危険性を過去のデータを含め詳しく紹介されています。 
 
2 東京を駆け抜ける核燃料輸送車(17分) 
  高速道路を走行中、あなたの車の前を、あるいは隣を走っているトラックが核物質を運んでいるトラックかもしれない!核燃料を満載したトラックが事故に合わないという保証はありません。。。カメラが核輸送の現状を密着取材しました。 
 
3 見殺しにされた米軍兵士〜米国が隠すイラク戦争「死の兵器」〜(30分) 
  『廃棄に困る核のゴミを有効に再利用できる画期的な兵器』である劣化ウラン弾は、湾岸戦争から始まり、イラク戦争でも大量に使用されました。イラク市街地では30分も探せば大量の劣化ウラン弾丸を見つけることができ、汚染地域では、子供の白血病発症は急増しています。しかし、米政府は劣化ウラン弾の危険性を認めようとはしません。「劣化ウラン弾は安全です」どっかで聞いたような言葉です。映像は、劣化ウラン弾の問題点がわかりやすくまとめられています。 
 
※専門家による解説付き(山崎久隆さん/たんぽぽ舎講師) 
  3つのテーマのいずれにも詳しい解説者です。映画上映会後は、皆さんで感想など共有する時間があります。また、会場には原 
発関連冊子や書籍、Tシャツなどございます。お気軽にお越しください。(塚越 都) 
 
 
★3.東京電力による業務上過失死傷罪を告発する・ 
   その2、事故の原因は東京電力による安全費用の節約 
                    槌田 敦 
 
2【双葉病院、患者440人、避難死45人】(本文省略) 
 
3【福島事故で自殺者つづく】(本文省略) 
 
4【福島県住民に対する放射能加害】 
 
  福島第一原発事故により、人口200万人の福島県では、生涯における被曝は平均して100ミリSvと予想されている。被曝とガン発病の関係は、 100ミリSvの被曝により100人につき1人ががんを発病する(BEIR報告7)。したがって、福島県では、この福島第一原発の事故により2万人ががんを発病することになる。死者はその約半数として1万人である。 
  さらに、この福島事故で、人々はがん発病やがん死だけでなく、その他の被曝障害が生ずるかもしれないという深い心の傷と同時に、経済的損失という実害を強いられることになった。これは、東京電力による重大な業務上過失死傷罪であり、損害発生の不法行為である。 
  さらに福島県周辺の茨城県などの高汚染地域をはじめとして、岩手県から長野県、静岡県までの東日本全域に住む五千万人を超える人々とその環境に放射能を浴びせかけ、身体上、金銭上、精神上の苦痛を与えた。 
 
5【事故の原因は、東京電力による「安全費用の節約」】 
 
  すでに述べたように、 JR西日本山崎正夫社長は、 2005年の宝塚線脱線事故の責任、つまり安全担当の役員であったとき自動列車停止装置(ATS)の整備を怠ったとして業務上過失致死傷罪で刑事裁判にかけられている。 
  同様に、東京電力勝俣恒久は、社長だった時、懸案だった福島第一原発1-4号機の緊急炉心冷却装置(ECCS)の整備を怠り、そのすべてのECCSを津波により水浸しにし、チェルノブイリ事故に相当する最大級の事故を引き起こした(朝日4月4日、6日)。 
  この大型の致死傷事件の原因は、ただひとつ、東京電力による「安全費用の節約」であった。 2章でも述べたように、安全費用を惜しむことなく安全対策を十分にしていれば、今回の事故はなかったのである。 
  そもそも、原発は火力発電よりも安価である、という理由で登場した。しかし、安全対策を必要十分にすれば、原子力発電は、火力発電に比べて価格が上回ることになる。したがって、安全対策を手抜きして原発の運転をすることは、人を殺めるかも知れないということを承知して原発を運転することになる。そのような危険を承知して原発を運転することは犯罪である。 
  すなわち、今回の事故は、原発を安価にするために、東京電力が安全対策をおろそかにしたという故意または過失による致死傷事故であって、すくなくとも刑法211粂違反による業務上過失致死傷事件であると同時に民法709条不法行為による過失損害事件である。 
  被告は、歴代の社長であるが、その中でも特に、第10代社長であり、現会長である勝俣恒久と事故時の第一原発所長である吉田昌郎の責任は重い。以下に罪を具体的に述べる。 
 
★4.脱原発の歌 TV流れず、「背後に大きな力が…」 
タブーに負けない芸能人、替え歌、CD、放送メディア以外で話題に  山本太郎さん「自分をごまかしたくない!」 
 
○福島原発事故を機に、「脱原発」に動き出す人が増えた。ところが、原発を批判する歌はなぜか放送されない。反原発の姿勢を表明した俳優は、所属事務所を辞めなければならなくなった。大惨事を経験してなお、この国のメディアには"見えない壁”がある。だが負けずに「思ったことを言いたい」と発信する芸能人の思いとは―。 
○8月10日夜、東京の日比谷野外音楽堂。ミニスカート姿の少女たちが跳びはねながら歌っていた。女子中高生アイドルグループ「制服向上委員会」のメンバーだ。かわいらしい振り付け。明るいメロディーに乗って「セシウム」「メルトダウン」など、一見似つかわしくない言葉が溢れる。歌っていたのは「ダッ!ダッ!ダッ!脱原発の歌」。「忘れないから 原発推進派 安全だったら あなたが住めば良い」「こんな時も 政治家さんダメですね」…。原発推進政策や事故対応を批判する歌詞が続いた。(中略)ところが話題になった割にはメディアで歌が流れたのは、ラジオで2回だけ。テレビは一切取り上げない。「これまでの曲は結構ラジオでは流れたし、ディーゼル車の排ガスを批判する歌をトヨタの店頭で歌ったこともある。今回は、何かすごく大きい力が働いていると感じる」と、「制服―」の元メンバーで、今は会長を務める歌手の橋本美香さん(31)は話す。 
  (中略)宮野愛沙さん(15)は「…原発への賛否は分かれるので、アイドルのイベントで歌うのは難しいと思ってたけど、ファンの方々が『率直にメッセージが伝わる』『良い歌だ』と言ってくださって意外でした」CD1枚(千円)の売り上げから300円を福島の酪農家に支援金として届ける予定だ。 
 
○歌手斎藤和義さんのヒット曲「ずっと好きだった」の替え歌も、ネットで話題になった。動画では、斎藤さん本人とおぼしき人物が、原子力が安全というのは「ウソだった」と歌う。故・忌野清志郎さんが「原子力はいらねえ」と歌って発売中止となった「サマ―タイム・ブルース」(1988)は原発事故後、CDの売り上げが伸びた。それでもやはりテレビやラジオではほとんど流れない。 
 
○そんな中、反原発を明言したのが、俳優の山本太郎さん(36)だ。(中略)反原発発言を理由に、7月から出演予定だったドラマを降ろされた。所属事務所に抗議電話が殺到し、迷惑がかからぬよう辞めた。(中略)「あれだけの大惨事を引き起こし、収束のめどが立たない今も、多くの政治家は反省もなく原発を稼働させ、国民の命を担保に利権まみれの世界を生き続けるつもりらしい。誰がトップになろうが、国民がこの国をコントロールしなければ、日本は終わってしまう」。(中略)「震災以降、見える景色が変わり、『生きていたい』という強烈な気持ちが湧きあがった。自分をごまかしては生きられない」 
 (2011.9.1東京新聞より抜粋) 
 
 
★5.「スペースたんぽぽ」より2つ 
 
○「スペースたんぽぽ」の利用申込書と規約をアップしました。 
遅れに遅れてご迷惑をおかけしておりました。たんぽぽ舎4F「スペースたんぽぽ」の利用規約と利用申込書をたんぽぽ舎のホ 
ームページに掲載しました。たんぽぽ舎ホームページのメニューから「スペースたんぽぽ」をクリックして 
 ください。 
 
○こんにちはスペースたんぽぽさん、東京一般労働組合東京音楽大学分会といいます。皆様の日頃のご活躍に、こころから敬意を表します。さて、このたび皆様のご活動の趣旨に賛同し、開設カンパをお送りすることといたしました。つきましては、ただいまゆうちょ銀行のT・F名義口座より、インターネットバンキングにて送金作業をいたしましたので、のちほどご確認下さい。 
では、今後ともよろしくお願いいたします。 
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東京一般労働組合東京音楽大学分会 
 
 
★6.たんぽぽ舎のメールは5000人強へ発信 
 
○ たんぽぽ舎のメールマガジンは今年2月までは2000人強でした。これは過去数年のたんぽぽ舎の諸行事やご縁のあった皆さんの名刺の集大成の2000人でしたが、3・11の福島原発大惨事の後に「地震と原発事故情報」としてほぼ日刊(日曜除く)でがんばって配信し続けたところ、多くの好反応を得てメール希望者が激増し、現在約4500人となりました。プラス、そのうちの40〜50人の方が自分の友人達に転送メールをされていて、それも合せると5000人強です。又、「日刊ベリタ」さんが接続されていて約2万5,000人の読者と繋がっています。 
 
○たんぽぽ舎のメールマガジン(地震と原発事故情報)は大マスコミ(テレビ・新聞)の報道とはひとあじ違う、市民的視点、廃原発の視点から運動の前進を願って発信し続けています。かなりの努力と時間を要しますが、好反応に背中を押されて、発行を続けています。今後も続けて発行・配信していくために多くの方のご協力や寄稿をお願い致します。(柳田真) 
 
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             13:00〜20:00のオープンです。 
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