2011年10月13日07時39分掲載  無料記事
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核・原子力

フランスの核政策 社会党の大統領選候補者を反核団体はこう見る

  昨日、欧州の反核団体Sortir du nucleaireがオランダからフランスのラ・アーグへ核廃棄物輸送列車に抗議を呼びかけた記事をお伝えした。この団体のウェブサイトでは来年のフランス大統領選に向けて競っている社会党の2大候補者、マルティーヌ・オブリ候補とフランソワ・オランド候補についてそれぞれの核政策を紹介した上で注文をつけている。二人のどちらが社会党候補者になるかは16日の決選投票で決まる。http://groupes.sortirdunucleaire.org/PS-et-nucleaire-Interpellez-M 
■オブリ候補について 
 
 フランス社会党で初めて、原子力発電撤廃の立場を表明した大統領候補者。移行のための猶予期間は20年から30年(10月7日のナンシーにおける声明では30年から35年)と言っているが曖昧である。また、現在、マンシュ(Manche)県のフラマンビル(Flamanville)に建設中の第三世代原子力発電所EPRについては建設継続を表明している。 
  Sortir du nucleaireはオブリ候補に撤廃までの期限をより具体化することを求める。 
 
■オランド候補について 
 
  オランド候補は2025年までに原子力発電への依存率を現在の75%から50%に低下させるとしている。一見、その後、撤廃に向けて進めるような印象も与えているが、実際どうなのか曖昧で正体が見えない。2025年の50%という数字も高い依存率である。また、オランド議員はフラマンビルの新世代原子力発電所EPRについて建設継続の立場だ。これは原子力発電所の新設に道を拓くものである。 
  Sortir du nucleaireはオランド候補に、原子力発電所新設の立場か、脱原発の立場か、曖昧さを捨ててはっきりした立場を表明することを求める。 
 
  sortir du nucleaireは脱原発は技術的に可能という見通しを持っており、フランスの政治家の決断次第で今後5年で撤廃、10年で撤廃、20年で撤廃などの道筋があるとしている。 
 
■チェルノブイリ事故25周年の行動(4月2日−26日) 
http://www.chernobyl-day.org/index.php 
 
■建設の遅れが出ているEPR建設現場で今年、死亡事故 
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jbpVZWUGDRvq5_OQ3seDPIRFHRXw?docId=CNG.da4e8df27784b051f65ee3bdf44e4ae6.281 


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