2011年12月09日17時06分掲載  無料記事
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検証・メディア

英国メディアの現状とは?

 先月末、日本記者クラブが主催した「世界の新聞・メディア」研究会で、1時間半ほど、英国の新聞・放送・ネットの動向、ニューズ・オブ・ザ・ワールド事件とウィキリークスについて、話す機会がありました。その模様は、クラブのサイト及びユーチューブで視聴できるようになっています。(小林恭子) 
 
Youtubeから 
http://www.youtube.com/user/jnpc 
クラブのトップページから 
http://www.jnpc.or.jp 
 
 動画の全体は1時間半ほどですが、私のプリゼンテーションは約30分ほど。後は、出席したクラブメンバーの方からの質問に答える形を取りました。 
 
 先ほど、自分で視聴してみたところ、タイムズの元編集長「ロバート・トムソン」を、「ロバート・トンプソン」といい間違えていたり、マードックのビジネスの話で、SNSのマイスペースを「高く」売却したといってしまったり(実際は、買収価格よりはかなり低い価格で売却したので、高い買い物だったと言いたかった)、若干、不正確な箇所がありましたが、大体、英国のメディアの雰囲気は伝わったのでないかと思いました。 
 
 それと1つ、後で気づいたのですが、ブレア元首相の自伝「ブレア回顧録」(いま、書店で平積み)を訳された石塚雅彦 さんからの質問で、「政治権力とメディア」の関係が日英でどう違うかを聞かれて、私が十分に答えていなかったなあと反省。マードックの事件が頭にあり、英国の「政治とメディアの癒着の問題」を指摘しましたが、それよりももっと大きな特色を言い忘れていました。つまり、英国の(政治)メディアと政治勢力とは敵対関係にあるのです。常に、丁々発止の闘いがあります。英メディアは、それこそ「第4の権力」として、強大な力を持っている感じがします。・・・ということを言えばよかったなあ・・・と。ついつい、既に自分では分かっていることの説明をするのを忘れてしまったなと反省しております。 
 
 それでも、 
 
 「日本のジャーナリストと、英国のjournalistの意味の違いは?」 
 「英国の記者によるブログ活動やツイッターでの情報発信の現況」 
 「何故左派系高級紙が保守系よりも部数の落ちが大きいのか?」 
 
 などなど、鋭い質問が飛び、自分でも知的な刺激を受けた時間でした。 
 
 会場まで足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。事務局の方には大変お世話になりました。 
 
 もしお時間のある方で、英国のメディアにご関心がある方は、ご視聴くださると幸いです。(ブログ「英国メディア・ウオッチ」より) 


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