2012年01月12日12時35分掲載  無料記事
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難民

「新移民には消臭剤が必要」 豪州国会議員の発言に批判噴出

  押し寄せるボート難民対策に頭を悩ませるオーストラリアで、「新たにやってきた移民は公共交通機関を利用するときには消臭剤をつける必要がある」と国会議員が発言、差別的発言との批判が噴出した。(クアラルンプール=和田等) 
 
 問題発言の主は野党・保守連合に所属するテレサ・ガンバロ国会議員(市民権広報担当)。公共放送ABCによると同議員は1月初旬、メディアに対して、「ほかの同僚と緊密に働く際には、他人の気分を害さないようにするため、この国(オーストラリア)の規範に従い、衛生に気を使う必要がある」としたうえで、多くのオーストラリア人がそうしているように公共交通機関を利用するときには消臭剤をつけ、割り込みをしないで列をつくって待つ必要がある、と語った。 
 
 発言に対する批判を受け、ガンバロ議員は「私の発言は文脈を外れて誤解されて報じられたようだ。保守連合の政策を反映したものではない」との声明を発表。「移民の何世代にもわたるオーストラリアへの貢献を誇りに思っている。こうした貢献が認識されていないような印象を与えたことを遺憾に思う。またそれによって多くの人の気分を害したのであれば、無条件で謝罪する」と述べた。 
 
 クリス・ボーウェン移民相は、ガンバロ議員の発言はひどく紋切型の考え方を映し出したものだとして、「2012年ではなく1952年当時に置き換えた方がいいような奇妙な発言だと思う」と皮肉をまじえて語った。 


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