2012年01月31日16時01分掲載  無料記事
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ITフロント

米国のオンライン著作権法 その後の行方

  米議会で昨年末から話題になっていたインターネット上の著作権侵害に対する報復措置法=SOPA(下院)とPIPA(上院)がともに議案をもう練り直して出直す形になったとワシントンポスト(1月20日付)は報じている。ウィキペディアのデモ(ブラックアウト)など、二法案に対する抗議活動が効果を見せたようだ。 
http://www.washingtonpost.com/blogs/2chambers/post/sopa-senate-vote-to-be-delayed-reid-announces/2012/01/20/gIQApRWVDQ_blog.html 
  本日付のニューヨークタイムズは社説で二法案が頓挫したことを歓迎するとした上で、二法案に代わる法案を紹介している。それはOPEN(The Online Protection and Enforcement of Digital Trade )Actというものだ。上院議員のRon Wydentと下院議員のDarrell Issaが提出したとされる。 
 
  OPEN法案は頓挫した二法案に比べて、報復措置の基準がより明瞭だとされる。社説によると、著作権侵害を訴える企業などはInternational Trade Commissionという機関を使って調査をさせる。侵害していると指摘されたウェブサイトにも反駁の機会を与える。その上で委員会が侵害を認めればぺイパルやグーグルなどに著作権を侵害している当該ウェブサイトとのビジネスを遮断させることができるとされる。 
 
  さらに、侵害の基準が過去に議決されているthe Dijital Millenium Copyright Actに準じるとされて明瞭になったことと、さらに報復措置は当該ウェブサイトが確信犯的に著作権侵害を行った場合に限るとされる。ニューヨークタイムズはOPEN法案は完ぺきではないものの、前回の二法案より進化したものとしている。 
 
■アメリカのサイバー新法  国際的なメディア法の論壇サイトは・・・ 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201190228504 
■SOPAの米下院決議が延期か 抗議運動が強まるhttp://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201211511186 
■ウィキペディア(英文)がブラックアウトに突入 米規制法案に抗議 <その中身とは?> 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201181707383 
■ウィキペディア(英文)が米法案に抗議のブラックアウト予告 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201201181056273 


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