2012年04月22日13時55分掲載  無料記事
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欧州

スペインの漫画から FEITOとは?

  スペインの新聞エル・パイスにErlichの最新の漫画が載っている。例によって、スペイン情勢に疎いと(ただでさえ、スペイン語に詳しくないためもあって)意味が分かりにくい面がある。 
 
  この漫画では男が新聞を読んでおり、画面奥にいると思しき妻に問いかけている。 
 
夫「このコーヒー変わった風味があるけど、何なんだい?」 
妻「アドレナリンよ」 
http://elpais.com/elpais/2012/04/22/vinetas/1335063176_281376.html 
  アドレナリンは副腎髄質より分泌されるホルモンであり、ウィキペディアによれば、「血中に放出されると心拍数や血圧を上げ、瞳孔を開きブドウ糖の血中濃度(血糖値)を上げる作用などがある。」ということで、新聞紙面に男のストレスを上げる情報が掲載されていることは推測できる。 
 
  そこで紙面を見ると、「すべてはFeito Feito」と書かれている。すべてがどうなったというのだろう、辞書で単語feitoを調べても掲載されていなかった。f で始まる動詞を調べても、それらしい単語が見つからない。 
 
  インターネット検索してみると、feitoを巡って「意味は何なの?」といったQ&Aが英語で書かれていることから、僕一人ではなく、世界的に謎を持っている単語、いわばスラング(俗語)のようである。あるサイトではugly(醜い、あるいは少し不細工)という意味だとされていた。「私、人からfeitoって言われたけど、本当に醜いって意味なの?」と問う質疑応答もあった。しかし、醜いという意味だけでなく、英語のdone(完了した=スペイン語ではhecho)という意味もあるようである。もし、そうなら、この場合は「すべては終わった」とか、「すべては決まった」というような意味合いだろう。 
 
  エル・パイスの漫画では昨年来、財政危機とか、不況をテーマにする漫画ばかりだから、この場合もそれに関連した話題だろうと推測される。紙面の下には「もう金はありません」「何も主張しません」といった文が続いており、国債危機のスペインは救済されるためには、すべて債務国の言うがままにします、と言った意味のようである。 


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