2012年05月13日13時32分掲載  無料記事
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核・原子力

【たんぽぽ舎発】原子力安全・保安院はいったい今何をしているのか  山崎久隆 

 本当は原子力規制庁が出来ていてすでに存在しないはずの原子力安全・保安院は、まったく今するべき理由のないプルサーマルの審査をしているらしい。5月7日付で志賀原発1号機のプルサーマルの申請を原子力委員会と、こちらも存在していないはずの原子力安全委員会に諮問したという。 
 
 保安院はそもそも、安全性が証明されていない(ストレステスト1次評価も行われていない)志賀原発1号機のなにがしかの評価をする立場に無い。原子力安全委員会も斑目春樹委員長が自ら存在そのものの根拠を失ったとして、普通ならば最優先で取り組むはずの伊方原発3号機ストレステスト1次評価結果の評価すら放棄している。 
 
 そんな組織にプルサーマル計画の諮問を行うのは一体何のため 
だろうか。全くの無駄なのだが、行政組織が全くの無駄をわざわざするとも思えない。給料分の仕事をしなければならないとでも思ったか。さすがの原子力安全委員会も、これほど愚かしい申請に呆れたのか、全委員が今頃の諮問にもかかわらず3.11に関する知見が何一つ無いことに異論を述べたという。 
 
 それ以前に、このような審議をしている場合では無いことは、どんなにど素人だって分かりそうなものだが、保安院のど素人振りは、保安院院長以下全員に蔓延しているらしい。たのむから、こんな組織に運転再開だとかなにがしかの調審議をさせないでもらいたい 


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